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 (※この記事はWILDDUCKのホームページに掲載
された記事をブログで再アップしたものです。2015.7.7  掲載 )

 
 注意:今回はTVアニメ『宇宙戦艦ヤマト』(1974年)の
 ネタバレになってしまうので、まだご覧になっていない
方はご注意を!

(※ちなみに、予め申し上げておきますが、本記事の内容におきまして、
 時節柄、政治的な思想・信条に基づく内容が書かれているという事は
一切、ございません。あくまで、「父殺し~」というテーマに沿って
『宇宙戦艦ヤマト』という作品の内容を客観的に分析した結果のものと
 お汲み取りください。よろしくお願いいたします。:あやのさえこ)
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あやの:  七月に入ったのに、相変わらず鬱陶しい梅雨の時期が続いていますけど、
みなさん、ご機嫌いかがかしら?
それでは前回時間が無くて切り上げてしまった“父殺し~”の話の続きをしたいと思います。

シャル: ――――― わァい!続きっ、続きっ!!!

あやの: え~、今回はいよいよガミラスと地球が雌雄を決する時、
 第22話「決戦!!七色星団の攻防戦!!」に突入します!!!
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シャル: ガミラスとの決戦、
キタァァァァ━━(゜∀゜)━━━!!!

あやの: テンションあげあげねェ(笑)

シャル: そりゃあ、もう、大詰めの大決戦ですもん!

あやの: そうね、シャルロッテ、今回の七色星団の回はあらゆる意味でこの『宇宙戦艦ヤマト』という作品の総決算、とも言える回なのよ。

シャル: おおっ!そうなんですか?ねえさん。

あやの:  以前、あたしがこのヤマトの航海を“地獄巡りの旅”と言っていた事を覚えているかしら?

シャル: あっ、……はい、ガミラスの総統デスラーは冥界=地獄の王だから、
“デス”ラーなんですよね?
ガミラス人の肌が途中から青くなったのも、冥王星以後のガミラスを“死者の国”として
特徴づけるために変更された設定だって。

あやの: ええ、そしてヤマトは凍てついた暗黒に閉ざされた“死”の象徴、冥王星を撃破したあと、
ガミラスの科学力を凝らしたデスラー機雷群を突破し、灼熱の地獄、アルファー星の罠を
 かいくぐり、マゼラニック・ストリームの奔流から宇宙のサルガッソーへと嵌り込んだ
危機を脱して、憎悪と憤怒に満ちた巨竜バラノドンの襲撃に遭い、暗黒の巨星バラン星の
人工太陽を打ち破ってここに到った訳よ。

シャル: うむむ、……様々な困難や試練がありましたねェ。

あやの: そしてこの七色星団が地獄巡りの旅とヤマトのテーマである、“近代の超克”の
 すべてに決着がつく“天下分け目の天王山”という舞台な訳。

シャル: おおっ、――――― そ、そうなんだ!!!

あやの: この第22話はオープニングの導入部分からして、いつもとは違っているの。
 通常の主題歌で始まるオープニングではなく、前回までのあらすじ的なシーンの
積み重ねで見せて、今回は今までとはちょっと一味ちがうんだぜぇい、っていう
緊迫感に溢れた演出をする訳。

シャル: ああ、確かに始まりからしていつもと違って、テンション上がりますよね!

あやの:  軽快でテンポの良いリズムのBGMなんだけど、じつはこの曲、『2001年宇宙の旅』の
 オープニングで使われた、リヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」の オマージュ的な曲なの。

シャル: ――――― ああ、そうか!言われてみれば確かに似ていますね!

あやの: やっぱりここは地球人類=日本が“近代の超克”を成し遂げられるかどうかという、
 伸るか反るかの大勝負だから、それに相応しい曲にしたんだと思うわ。

シャル: む~ん、なるほど。

あやの: ドメル将軍はヤマトに勝つために徹底的にヤマトの弱点を分析し、どうすれば味方の
 ダメージを最小限に抑えてヤマトに壊滅的な打撃を与えられるかを見抜くの。

シャル: それがあの、第一~第三空母と戦闘空母、という布陣なんですね?

あやの: ええ、……かつての第二次大戦における戦艦大和は米軍の航空戦力によって
玉砕を喫したけど、生まれ変わった宇宙戦艦ヤマトはそれを補うかたちで
 ヤマトに付き従う航空(航宙?)戦力ブラックタイガーという頼もしい支援を受けて
 ほぼ無敵の存在になったの!
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そんなヤマトと艦隊による正面きっての戦いは愚策である、と彼は考えたの。 
 
シャル: むむむ、……さすが、智将ドメル将軍。

あやの:  暗黒星雲の向こう側で待ち構えるガミラス艦隊はまずヤマトの戦闘機群を
 ヤマトから引き離す囮として、第一空母からガミラスファイターを発進させるの。
 正面から近づいて来たガミラスの戦闘機群に引き付けられ、ヤマトの航空戦力は
 まんまとヤマトから引き離され、敵と空中戦を繰り広げる。

シャル: あああ、もう敵の思う壺ですね!(グググ…)

あやの: ヤマトの守りががら空きになった所で、待ってましたとばかりに登場するのが、
ガミラスの超絶的な科学力によって生み出された最新兵器、瞬間物質移送機。
 第二空母から発進した急降下爆撃機が瞬間物質移送機の“神の御業”によって
奇跡を起こし、手薄になっていたヤマトの頭上に爆撃機をワープアウトさせる!
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シャル: ――――― お~まいがっ!!!ヤマトがぁぁぁぁああっ!!!
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あやの:  予想だにしない空間から突然現れた爆撃機の攻撃にレーダーを破壊されるヤマト。
 連絡を受けた古代君は戦っていた相手が囮でヤマトから戦闘機を引き離す罠だと
気付き、全機にすぐにヤマトへ帰投するよう命じる。
 敵の罠に気付いたヤマトの戦闘機が戻って来た事に気付いた爆撃機群は彼等を
引き付けつつ逃走を開始する。

シャル: む~ん、イタチゴッコですね!

あやの: ドメル将軍の作戦に翻弄され、ドンドンダメージを受けて行くヤマト。
そして爆撃機にふたたび引き付けられヤマトの守りが手薄になった所を
 ダメ押しをするかのように雷撃機が第三空母から発進し、搭載していた巨大な魚雷を
四方八方から打ち込み、袋叩きにする。

シャル: ――――― もう、メッタメタじゃないですかっ!!!
ドメル将軍の作戦に嵌って、もう手も足も出ないの?!

あやの: ガミラスの航空戦力との激しい戦闘で燃料も残り少なくなったヤマトの艦載機は
補給のために全機着艦する。
――――― そしてドメル将軍はこの絶好のチャンスを見逃さない!
 魚雷群の猛攻撃を受けて大ダメージを与えられたヤマトに最後のとどめとして
戦闘空母からドリルミサイルを搭載した重爆撃機が発進する。

シャル: ねえさん、ヤバいっす!ヤマト、ちょーヤバいっす!!!

あやの: ヤマトの前方に突然出現するガミラスの重爆撃機。
あまりの出来事に誰もが為す術も無く、ただ茫然と見守る中、ヤマトの波動砲砲口へと
ドリルミサイルが撃ち込まれる!!!

シャル: ああっ!とうとう頼みの綱、必殺武器、波動砲まで封じられてしまいましたね!!!

あやの:  回転しながらじわじわとヤマトの中心部へと喰い込んで行くドリルミサイル。
これが中心まで達すれば、中で大爆発を起こし、ヤマトは一巻の終わり。

シャル: ああ、何てこと!ヤマトが勝つ手立てはもう無いの?!

あやの:  必殺武器波動砲を封じられ、主要武器ショックカノンも破壊され、レーダーも
潰され、もうヤマトに勝機はないのか……?!
――――― そんな時に登場するのが、あのコンビ!!!

シャル: あのコンビ、キタァァァァ━━(゜∀゜)━━━!!! 
 
あやの: “科学とは屈服さすべき敵”と任じ、“近代の超克”を体現しようとするあの男、
 真田史郎と近代科学の延長線上に誕生した最高知性体“超人”アナライザー。
ふたりはドリルミサイルの先端の開口部から内部に侵入し、ミサイルの進行を
阻止しようと試みるの。

ドメルはヤマトが最後の切り札、波動砲すら封じられて、完全に無力化したと確信し、
 全艦隊を率いてヤマトに進撃を開始するの!

シャル: むむむ、絶体絶命のピンチ!ヤマト、頑張って!!!

あやの: ガミラス艦隊の先頭を切る戦闘空母はデッキを反転させて戦闘モードに切り替わり、
 攻撃準備も万端に整って、情け容赦の無い攻撃の火蓋が切って落とされる。
レーダーにダメージを受けて砲塔にも損傷を被ったヤマトは効果的な反撃も出来ず
一方的にやられっぱなし。

シャル: ――――― くぅううっ!もうどうにもならないの?!

あやの:  落ち着いてシャルロッテ、諦めるには、まだ早いのよ!
ここまで来てこの第22話「決戦!!七色星団の攻防戦!!」のテーマとその本質が
浮き彫りにされるの……この絵を見て頂戴。
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シャル: ――――― こ、これは?この絵は一体、何なんですか?!
この絵が今回のヤマトとドメル将軍の七色星団の決戦と何か関わりが?!

あやの: シャルロッテ、以前、あたしはイスカンダルへの旅を“地獄巡りの旅”と言ったでしょう?
この絵は15~16世紀に活躍した画家、ヒエロニムス・ボスという人の描いた、
 「七つの大罪と四終」という作品なの。

シャル:  「七つの大罪」ってたしかキリスト教の……。

あやの: そうなの!七つの大罪とはダンテの「神曲」にも出てくる、
煉獄において神による“最後の審判”を受けてその罪を清めて天国に行けるか、
地獄へ落とされるか、
 断罪される場なの!!!

シャル: ああっ!つまり七色星団はあの空間そのものが
“七つの大罪”を裁く“煉獄”なのですね?!

あやの: 
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この絵の四隅の円に描かれているのは
“四終”つまり「臨終」「最後の審判」
 「天国」そして「地獄」、中央にある
円を七つに分割して描かれているのが、
“七つの大罪”で「傲慢」「憤怒」「嫉妬」
 「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」
そして円の中央には神の目の虹彩が描かれて
 その中心にはイエス・キリストがいるの。

シャル: ああっ――――― それって!!!?

あやの: ええ、そう!七色星団が“七つの大罪”を
表しているように第一~第三空母ならびに
戦闘空母のガミラス艦隊は“四終”を象徴しているの!

そして神のごとき偉大なガミラス帝國に刃向った
下等な劣等種族、地球人の宇宙戦艦ヤマトを
断罪するため、ガミラスの超科学の結晶、
 瞬間物質移送機による奇跡の御業を示す
 ドメル旗艦は煉獄の空間、七色星団でヤマトを裁く、
 神の子、イエス・キリストの象徴なの!!!

シャル: ――――― おおっ!そういう事だったのかっ!!!

あやの: でも、ここで誰も予想だにしなかった
大どんでん返しが起こるの!

シャル: えっ?!一体、何が起こるんですかっ?!

あやの: ――――― この絵を見て頂戴。
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シャル: ――――― こ、これはっ?!

 
あやの: ドメニコ・ディ・ミケリーノという画家が1465年に描いた、
その名も「ダンテの神曲」という作品よ。

シャル: ほうほう。

あやの: この絵はダンテの生誕200年を祝って注文されたものなの。
 向かって右に描かれている都市がフィレンツェで、中央の立っている人物がダンテ。
 「神曲」の「地獄篇」を開き、右手で地獄を示しているの。
そして上空には天上世界=天国が広がり、背後にはそこに到る道である、
 七つの層を持った“煉獄山”が聳え立っているの。
そして煉獄山の頂上はアダムとイブ(原罪者)が住む地上の楽園、エデンの園である事を
表現しているの。

シャル: ふむふむ。

あやの: どう?シャルロッテ、……この煉獄山を見て、何か気が付かない?

シャル: えっ?煉獄山……あっ!?これって、ひょっとして?!まさか!!!

あやの: ええ、そうなの。

シャル: 
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これって“ドリルミサイル”の“ドリル”そのものですよね!!!
――――― そうか、“ドリルミサイル”は“煉獄山”の
 メタファーだったんだ!!!

あやの: ドリルミサイルの開口部は煉獄山の頂上、
 天上世界への入口なの。
そしてそこに入り込んだ、近代の超克を目指す人、
 真田史郎と超人アナライザー!
 見事ドリルの回転を停めた真田さんは
 ミサイルの仕組みを突き止め、ドリルを
逆回転させる!!!

シャル: ――――― おおっ!!!

あやの: ここで彼等ガミラスの仕掛けた七つの大罪を裁く
煉獄世界は全てが大逆転を開始する!

 超絶的な科学力と圧倒的な軍事力によって星々を
次々に侵略して行き、まるで自身を
偉大な神でも有るかのごとく傲慢に振る舞い、
ある時はその星の生物を虐待し、滅ぼし、
またある時は恐怖による過酷な搾取を行ない、
 逆らう相手には情け容赦の無い制裁によって
滅亡の瀬戸際まで追い込んだ彼等ガミラスに対して
煉獄の裁き、ドリルミサイルが向かって行く!

シャル: ――――― おおおっ!!!

あやの: キリスト教における“七つの大罪”の中で
最も重い罪は“傲慢”、ガミラス人自身がまるで
神の如く振る舞い他者を見下し裁こうとした行為が
自身の放ったドリルミサイルによって断罪される!!!

シャル: ――――― おおおおっ!!!

あやの:  神の天罰なのか、戦闘空母に見事ぶち当たった ドリルミサイルの爆発に巻き込まれ、次から次へと誘爆してゆくガミラス艦隊!!!
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彼等自身にも一体何が起こっているのか解らない。
圧倒的な科学力と優位な戦況によって絶対敗ける
ハズの無い戦いだったのに!!!?

キリスト教と近代科学によって構築された西洋文明の象徴、ガミラスは己の“傲慢”さによって、 自らの世界をも瓦解させる結果になった!!!

「こんなバカな!一体、何が起こってるんだ?!!!」

シャル:  神の天罰、
キタァァァァ━━(゜∀゜)━━━!!!!!!

あやの:  誘爆に巻き込まれずに辛うじて生き延びたのは、ドメル旗艦のみ。

ドメルは己の傲慢と慢心が敗北の結果を生んだ事を知り、
 忠誠を誓った祖国を守るために決死の覚悟をし、
ヤマトに向かって突き進んで行く。

シャル: ――――― あっ!気を付けて、ヤマト!

あやの: ただならぬ様子で向かってくるドメル旗艦に身の危険を感じたヤマトは
満身創痍になりながら暗黒星雲に入り込んで、何とか敵の攻撃を躱そうとする。
ドメルが滅びる時はヤマトも滅びる時、と宣言し執拗に追跡をやめない
 ドメル将軍、ソナーによってヤマトを補足して爆雷による激しい攻撃を
開始する。

シャル: むむむ、……ドメル将軍もガミラスの命運が掛かっているから、必死ですね。

あやの: やがて激しい爆雷攻撃が止み、敵はヤマトを見失ってしまったのかと思いきや!
このままではヤマトに止めを刺す事は出来ないと判断したドメル将軍が最後の
手段、ヤマトに接舷して自ら自爆して道連れにするという捨て身の攻撃に
訴える!!!

シャル: ――――― ああっ!何てことを!!!

あやの: ヤマトもろ共最後の自爆を試みると報され、

 「これが私の“最後の切り札”だよ、ゲール君。」

と言った時の副官ゲールの見事なまでの狼狽えたアップの表情が本当に素晴らしいの!

 「(――――― げぇええっ!俺たちここで死ぬんだ!!!)」

 今まで自分より強い相手には媚びへつらい、弱い相手にはとことん横柄に振る舞い、
 他人の足を引っ張って出世する事しか考えて来なかった男ゲールは、ガミラスに
真の忠誠心を誓い、武人としての誇りを持って戦ってきたドメルの壮絶な生き様を
見せつけられ、自身にもその覚悟を迫られ、もう何も言えなくなってしまう。

シャル:  急転直下、ドメルは圧倒的に優位な余裕の立場からギリギリの土壇場に立たされますね。

あやの:  煉獄世界にヤマトを引き寄せ、神のごとき立場から地球人類を断罪しようとした
 ガミラス、そして圧倒的な戦略的優位と超絶的な科学力によって絶対に敗ける
 ハズの無い戦いだったけど、ちょっと見方を変えて見てみると、
ここでガミラスが敗けたら、もう後がない、本土決戦直前の前哨戦とも言えるの。

 第二次大戦で言ったら、“硫黄島の戦い”のようなものじゃないかしら?

シャル: ああ、確かに!ガミラスにしてみれば、ここで勝つか負けるかが、彼等の存亡に
直接、関わる事ですよね!?

あやの: そしてドメル旗艦から送られた映像がヤマトの第一艦橋のビデオスクリーンに
映し出され、ガミラスと地球、宿命のライバル、ドメル将軍と沖田艦長の
両雄がお互いに相まみえる。

 沖田艦長はドメルに訴える、

 「これ以上の戦いも犠牲も望まない、我々をイスカンダルへ行かせてくれ。」

と。

しかしドメルは譲らない。
 雪辱に燃えてこの戦いに万全の態勢で望んだ彼は敗けておめおめと本国に
逃げ帰るつもりなど、さらさら無い。

 彼の武人としての誇りが許さない、いいや、ここで敗退すれば、
ガミラスの命運が尽きてしまうのだ!!!

「ガミラスならびに偉大なる地球に
――――― 栄光あれ!!!」

そう言って自爆装置のスイッチを入れてしまうドメル!!!
閃光と共に大爆発を起こし、ヤマトを道連れに自爆するドメル旗艦!!!
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シャル: ああっ!大変、……ヤマトは無事なの?!

あやの:  暗黒星雲を抜けて姿を現すヤマト……第三艦橋が大破し、大ダメージを被りながらも、
 何とか生き延びる事が出来たヤマト。

シャル: ふぅうう、……助かったんですね、良かった。(安堵)

あやの: ドメル将軍はひょっとしたら、心のどこかで気付いていたかもしれない。
“たとえ、ヤマトを巻き添えに自爆してもヤマトを葬る事は出来ないかもしれない、
 自分たちの死は無駄死にになってしまうかもしれない……”

シャル: えっ?!……そ、そうなんですか?それじゃあ、何故?!

あやの: それは、この作品、『宇宙戦艦ヤマト』の中で冥王星前線基地司令シュルツが敗退し、
その責任を取るべくヤマトに対して“特攻”していったり、バラン星の原住生物
バラノドンがガミラスに操られ巨竜バラノドン特攻隊として攻撃させられたり、
 繰り返し描かれてきた描写として、無責任で傲慢な大日本帝国の上層部によって
死ぬ事を強要されてきた英霊たちのメタファーと言えるの。

たとえ万にひとつでもヤマトを斃し、ガミラスを救う可能性があるならば、
ガミラス軍人の誇りに掛けて、この命を捧げようと……。

それは日本の未来を信じて戦った名も無き英霊たちと重なり合う……。

シャル: …………。

あやの:  満身創痍の状態になったヤマトの甲板の上で七色星団の戦いで亡くなった犠牲者の
宇宙葬が執り行われ、沈痛で切ないBGMとともに遺体がカプセルで投下されてゆく。

あの宇宙葬はやっぱり、七色星団での犠牲者と弔っているだけではなく、
それまであの作品内でメタファーとして描かれた大日本帝国の英霊、戦没者にたいする
慰霊としての意味も含まれていたのだと思うの。

シャル: ああ……確かに。

あやの:  万能の科学力に胡坐を掻いて、現場の兵士に犠牲を強いて、のうのうとして
生きてきたガミラスの幹部たちは大日本帝国の“写し鏡”でもあるの。
そして帝國組織の腐敗の代表ゲールと英雄ドメルがともに死ななければならない
状況というのは、もう彼等には盾にして後ろに逃げ隠れする頼りになる者は誰も
居なくなってしまった、という事なの!

シャル: ――――― い、いよいよ、本土決戦へと向かう訳ですね!(ゴクリ…)

あやの: ええ、とうとう次回は大詰め第23話「ついに来た!マゼラン星雲波高し!」、
怒涛の“父殺し、本土決戦”へと突入するわ!!! 






シャル: うォおおお!ど、どうなっちゃうんだろう?!

あやの: それでは次回をお楽しみに~!

シャル: ほいじゃあ、みんなァ!ばっはっは~の、は~い♪



 (※この記事はWILDDUCKのホームページに掲載
された記事をブログで再アップしたものです。2015.7.7  掲載 )