一鉄工房のブログにおこしいただき、ありがとうございます。
管理人のOIGUMO(老雲)です。

さて、今日の余録ですが、対象キャラは前回に引き続きララとなります。
実は彼女に関しては、制作段階ではそこまで意識はしていなかったものの、
完成したシナリオを見て、「このシーン、作ってよかったなあ」と
管理人が考えたシーンがあります。

今日はそんなこぼれ話です。
エンディングのネタバレを含みます。ご注意ください。

関心のある方は、以下の「続きを読む」をクリックされてください。
(続き)
続きを開いてくださり、ありがとうございます。

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そのシーンはエンディング1。
島の人たちが集まる集会のシーン。
参加者の意見が不穏な方向に傾きそうに
なったとき、三姉妹の前に、次々と
島の人たちが進みよる場面があります。


ここで、島の人と三姉妹の、非公式の接触の経緯が明らかになります。
ゲームの中でも説明がありましたが、淫魔三姉妹は人間との接触を恐れ、
人間に見つからないように、ましてや「精を吸う」などの
危害を加えることは禁忌であると、お互いにルールにしていました。

でも三姉妹は、淋しさ、退屈さ、欲求不満などをお互いに抱えていました。
そこで3人は、それぞれ他の2人が見えない場所で、
こっそり、そのウサを晴らしていたんですね。

ルンは状況が理解できないであろう、小さな子ども達と遊んでみたり。
リオは夜の闇にまぎれ、人間の町に忍び込んで宝石や服を眺めたり。
そして、あろうことかララは、人間の精を吸っていたんですね。

狙ってではないと思います。空腹を抱えて森の中に1人でいたら、
道に迷ったであろう1人の人間を発見した。妹たちはここにいない。
「ちょっとならいいかな」、そんな誘惑に駆られたのです。
というわけで、ごちそうさま。人間の記憶も消して(消えてなかったけど)、
証拠も何も残らず、めでたしめでたし。

実は被害者には記憶が残っていたけれど、このゲームの世界観では
淫魔は人間の身体に触れず、Hな夢を見せる、というものだったので、
身体にはHな形跡は何もなく、気付けば人里近くで眠っていただけ。
他人に話しても「悪い夢でも見たんだろう」で片づけられる。
もちろんララも手加減しているので、人間の健康にも問題はなし。

そして人間の間で問題になっていないことを知ったララは、
こっそり悪行(?)を重ねましたとさ。という感じ。

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それを知ったリオとルンがブチギレます。
当然ですね。同じ空腹を抱えていましたし、
一番やってはいけないと思っていたことを
実行した、ララへ怒りは当然です。



さて、このシーンは、「実は三姉妹の存在を島の人は昔から知っていた」
という、その後のシナリオ展開をプレイヤーに説明するため、
そして同時に、ドタバタコメディを楽しんでもらうために作りました。
制作時に込めた意図は、それで全部です。

でも、後から振り返ってみて、このシーンは三姉妹にとって、
重要な意味があったんじゃないかと、そんなことを考え始めました。
前々回の記事で、三姉妹の関係については少し解説を行いましたが、
要するに頼りになる姉に、リオとルンは頼り切って、
絶対的に信頼していました。

その信頼が、ララの権威が、この事実発覚で崩壊したんですね。
お互いの言い分が正面からぶつかって、ケンカになります。
このケンカは、対等な立場でのケンカでした。「上位に君臨する姉」と、
「それに従う妹」のケンカではありませんでした。

ここで、管理人のリアルの話で恐縮ですが、実は自分が生まれ育った
家では、親が「ジュース禁止」という厳しいルールを設けていました。
だから管理人は、小学生くらいまで、友達や親戚の家にお邪魔する時でも
ない限り、ジュースを口にしたことがなかったんです。

ところがある日、街中で管理人と、今まさにジュースを買おうと
していた親が偶然にも鉢合わせ。お互いに目が合い、「あっ」と一言。
その後の展開は、言うに及ばず。

まあ、今から思えば、子の健康を願ってのルールでしょうし、
社会人として奮闘する親が、ほんのひと時、緊張から解放されたくて
ジュースに手を伸ばすのも、ごく自然なお話でございます。
一方で、当時の自分の感情も、致し方ないところです。

でも、それでいいんです。親の権威とは崩壊するためにあるんです。
こうして子どもは、怒りの中で自立心を養っていくんです。

三姉妹のケンカは、これと似たような意味を持っていたと思います。
そしてララの権威失墜は、同時に、「妹を守らないといけない」と
頑なに思い、そのように振る舞っていたララが、その重責から
解放されるきっかけになる、そんなケンカだったと思います。

それ以降、三姉妹は別々の場所(職場)で働き始めることになりますし、
3人は個別の存在として、それぞれの道を歩むことになるんでしょう。
基本的に、身近で仲の良い存在には違いないとしても。

というわけで、相変わらず管理人の妄想には底がないというお話でした(?)。
では、この辺りで失礼します。