私には、同い年の彼がいるの。

普段は優しくて楽しくて彼と一緒にいるのがとても楽しいんだけど、
彼にはちょっと変わった事に興味を持っていたりもするの。

その中の一つがSM。
実は私もSMには興味があったから
彼と一緒にプレイして楽しんでみたり…

でもね、特に彼が興味あるのは水責め。
そして彼は、何と、大きな水槽を購入してしまったの!
勿論、私を沈めるためにね。

でも彼は優しいから
「嫌がる香奈を無理矢理沈めるのは好みじゃないんだ。
 だから自分から沈められたいと思うように香奈を調教してみようと思う」
だって。
……ん、それって、優しいのかな?

でも彼が喜んでくれると私も嬉しいし、
私も一応興味あったから、
凄く苦しむのは覚悟の上で
彼の希望通りに水責め調教される事にしたの。


水槽の底には滑車が設置されていて、そこに縄が通っているから
彼が縄を引っ張ると両手を後ろで拘束された私は
縄に引っ張られて沈んでしまうという仕組み。
そして、彼が縄を引っ張り続けている間、私はずっと沈んだまま。

今までは、水責めの雰囲気に慣れるために私が苦しそうにしたら
息をさせてくれたんだけど、
いよいよ今日から本格的な水責めが開始される事になったの。

「いいかい、我慢出来ない位苦しくても、まだ引き上げてやらないからね。
 覚悟はいいね。」
「うん、大丈夫よ。それですぐに息が出来ちゃったら、責めじゃないからね。
 怖いけど…大丈夫。聡史君に全てを任せるわ。」

こうして私の水責めが始まったの。
でも、さすがに《責め》だけあって
私が思っていた以上に苦しい思いをする事に…

(お願い、もう我慢出来ないの、苦しい!一旦息をさせて!)
水の中で私はもがき苦しんだ。
今までなら、もう絶対に息が出来ているのに
今日は本当に水から上げてくれない!
(イヤ、苦しい!苦しい!早く、早くーー!)
今まで経験した事の無い苦しみ…
一人では絶対に耐える事が出来ない苦しみ…
(あぁ、苦しい、でも、これが本当の水責めなのよね…)
こんなに苦しくても、こんな冷静な事も考えてしまった。

でも…
でも…

いつになったら息をさせてくれるの?
息継ぎ出来ても、すぐに沈められちゃうの?

(聡史君…、もう、息をさせて…)

縄が緩んだ!
私は必死になって水面に顔を…
と思ったら、顔を出す前にまた縄が引っ張られた。
(う…嘘でしょ… まだ息が…)
私の身体は水槽の底に引きずり込まれた。
水面が遠い…

ゴボッ…
ゴボッ…

苦しさのあまり、止めようとしても息が口から漏れてしまう。

こんなに苦しいのに…
こんなに苦しんでいるのに…
まだ息をさせてくれないの???

(息をさせてええぇぇええ!お願い!!いやあああああ!!!)

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もう我慢出来ないと思ってから、どれだけの時間が経ったのかしら…

そして、やっと…

ブハァ!
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァ…

やっと水面に顔を出せた。
何とか息をする事が出来た。
苦しかった!
物凄く苦しかった!
本当に、本っ当に物凄く苦しかった!

「聡史君…」

私は弱々しく声を発する事が出来た。

「お願い、少し休憩させて…」
「まだ一回目じゃない?休憩はまだ早いよ」

そう言うと、彼は急に縄を引っ張り、私はまた水中に引っ張られた。
まだ息も整っていない、息を吸い込んでもいない状況で…

沈められてすぐに私はこう考えた。
(私が空気を吸い込んでいない事は聡史君は分かっているはず。
 それなら、今回は短い時間で息をさせてくれるわ。)

ただ問題は…沈められてから短時間であっという間に苦しくなった事。
(もうダメ…こんなに早くに苦しくなるなんて…)
秒数なんて数える余裕は無かったけど、
多分彼が考えるよりも早くに苦しくなったはず。
猛烈な苦しさに襲われた。

(お願い、息をさせて、もうこんなに苦しいの!お願い…)
必死にもがくが、どれだけ苦しいかが彼に伝わっているかどうか…
早く上げて貰うために演技しているなんて思われていないかも心配。

コポッ…

空気が少し漏れたけど、そもそも最初からあまり空気を吸い込んでいないから
吐き出せる息もごく僅か。

(ああっ、耐えられない!本当に息が…
 お願い!早く息をさせてえええええ!)

分かっているの…!
時間にしたら、大した時間じゃないって事は…
でも、こんなに苦しい時ってほんの数秒でも何十秒にも感じるのよ。

やっと出来た二回目の息継ぎ…
そしてまたすぐに沈められて…


何回目だったかしら…
多分、十数回は繰り返されて、
それからやっと水槽から出てちゃんと休憩をする事が出来たの。

「初めての本格的な水責め、どうだった?」
「うん…、もう、本っ当に物凄く苦しかったの…
 地獄のような苦しみだったわ…」
「そうか、じゃあ、今度はもう少し早く引き上げて欲しい?」
「うん、そうして… やっぱり、今の私には、苦しいだけみたい…」

まだ全然息が整わない状態で、私は訴えるような表情でそう言った。

「それなら、今度はもう少し早く息をさせてあげる事にしよう」

彼は、そう言ってくれたのだった。