「まずは感度チェックしませんか?恒例のあれ、私大好きなんですよ」

「ああ、いいですよ。あれをこの子にできるなんて、ゾクゾクしますね」

(な、何をする気だ・・・)

視界がぐるぐるとまわり、眩暈が激しくなり、それに比例して鬼灯の身体は熱くなって、絶頂したばかりの自身すら、この状況だというのに再び反応し始めている。

人間の身体がここまで薬物に弱いとは思いもしなかった。いや、おそらく彼らが使用したのは違法な薬物で、投与される側のことなど念頭にない強烈な物なのだろうが、ただの一般人にここまで追い詰められ、前後不覚にまで陥らされてしまうというのは、大失態だった。

「目隠しをするよ?こちらの方が、感度がよりあがるからね」

そう言われて再び視界を奪われる。頭を振ると天地が引っくり返ったような浮遊感を感じるほどで、鬼灯はろくに抵抗もできず再び目隠しをされてしまった。

「ローションがかかっていますけど、拭きましょうか?」

「いや、このままで行こう。先で触れればローションも染み込まないだろうし」

「それでは・・・」

鬼灯は思わず生唾を飲み込み、次にされる狼藉を待った。
感じたのは、耳に受けたさらりとした感触だった。しかし、それだけで鬼灯の首筋までビクビクと快感電流が走ってしまうほど、その感触は甘美で、声を押し殺すのに精いっぱいだった。

「おお、感じてるね・・・」

「首がビクビクッとしたよ?ふふ、可愛いねえ・・・」

「君、今自分が何されているか分かる?」

耳元で再び気持ち悪くささやかれ、鬼灯は嫌悪感を感じながら首を反らせて男の唇から遠ざかる。

「く、下らないことを・・・!」

「当てたらやめてあげるよ。ちゃんと口に出して言わないと、イカせるまで撫で回すからね」

するとさわさわとした感触が一斉に全身を襲い、鬼灯は一瞬パニック状態に陥った。
その妖しい感触が、首筋、耳、鎖骨、胸、両指、腹筋、足の付け根、足指にまではい回り、決定的な快感としては一歩たりないじれったい愉悦に、鬼灯は身体を淫らにくねらせた。

「はっ・・・はぐ、うぅ・・・っ」

おそらくこの感触は筆だ。
八本の筆が鬼灯の美肌の上を縦横無尽にはい回り、感じさせにかかってきている。
筆先でさわさわと素早く擦る動きや、ローションをたっぷりまとった筆がするる、と美肌の表面を撫でる。それで敏感な脇腹を通ると声が出そうになってしまう。

「さあ、正解はなにかな?」

男は筆の先を鬼灯の胸の突起に滑らせ、ひくつく上半身を眺めながら意地悪く問う。

(だ、誰が答えるか)

彼らの意図に乗って答えを吐こうものなら、それこそ思う壺だ。
身体中をはい回る筆の感触は耐え難いが、鬼灯の心まではまだ折れていない。

しかし、感度を上げられて目隠しをされた身体は、肌で感じる感触をより鮮明に感じてしまい、次にどこを責められるのかわからない分、不安も手伝って鬼灯の意識を混乱させてゆく。

目隠しをされたことで感覚が研ぎ澄まされてしまい、薬物の底上げもあって、耳朶をなぞられただけで涎が出そうなほどの愉悦が込みあがってくる。
それが身体中をはい回り、筆先で緩く、筆全体を使って大胆に刺激され、足裏をくすぐられれば足の痙攣がとまらない。

「くっ・・・ぅ・・・ぅあ・・・っ」

漏らすまいと思っていた声が口の端からこぼれ、鬼灯は悔しさを噛みしめる。しかし今鬼灯の身体に巻き起こっている愉悦は、到底我慢できるものではなかった。
「本当に綺麗な身体だねえ・・・加々知くん」

「一体どれだけの男に犯されてきたんだい?興味深いなあ」

「こんなに慣れきった男の子で遊ぶのは初めての経験ですから・・・私たちの手に終えるかどうか心配ですな」

「なに、そこはハーブで感度を爆上げしましょう。それを使えば一発です」

筆先が鬼灯の胸の突起をくるくると円を描くように撫で回し、鬼灯にこれまでにない快感を染み込ませてくる。

「っ・・・ぁ・・・あぁ・・・」

限界を超えた愉悦に鬼灯がとうとう艶声をあげ、男たちはそれを嬉しそうに快哉した。

「やはりここが感じるんだね、エロいなあ、君・・・」

「こちらは大きいので全体をこね回してあげるよ。これでイクかな?」

右の突起は巧みな筆さばきで責められ、左の突起はローションを含んだ刷毛のような大きい筆で大胆に回転させられる。

「あぁぁ・・・っ!うぁ、やめ、んんっ・・・!」

鬼灯を拘束している鎖が高い金属音を奏で、快感を散らすために鬼灯はなりふりかまわず身悶え続ける。
しかしこの程度の抵抗では男たちの筆を止めさせることはできず、鬼灯はその快感に酔うしかできなかった。

筆は両足のきわどい部分にまでおよび、反応している自身に触れるか触れないかの距離で接触してくる。
すぐそばに自分を責める道具の気配を感じ、鬼灯自身の先端から羞恥の先走りがこぼれた。

「気持ちいい?すごい悶えようだね、そんなに感じるだ」

「か、感じてなどいません!」

「でも、乳首をさわさわすると言葉を詰まらせるのはどうして?」

「あぁっ・・・くっ・・・!」

とろ火のような快感を受け続け、何分だっただろうか。
鬼灯の体中からは匂い立つ汗が吹きだし、吐く息は熱く、胸の突起は充血し、鬼灯自身もすでに天を向いていた。

しかし、男たちは鬼灯が回答するまで筆責めをやめようとしない。

「んんっ!んっ!んんっ!・・・はぁ、はあ、はぁ、はぁ・・・」

肩で息をして快楽を逃そうとするが、もはやその程度で散らせられる快楽ではなかった。

身体中の肌が発情し、雪のように白かった美肌が桜色に色づきはじめ、それを目視している男たちはますます増長の気配を膨れ上がらせる。

「この用具で撫でられて感じている加々知くん、とっても色っぽいよ・・・」

「でも、そろそろ答えが欲しいなあ・・・加々知くんの口から」

「だ、誰が・・・こんなもの、感じません」

しかし、男たちの筆使いはずっと同じ調子で、全くそれが強められることはない。
快楽の種火をどんどん体内に追加され、鬼灯の敏感すぐるほど敏感になった身体は決定的な快感を欲して激しく疼き始めていた。