蟲愛ずる姫君 3の解説

蟲愛ずる姫君 3の解説です。
お待たせいたしました。どうにか完成までこぎつけました。

2巻の途中までは、4巻以降で大ババ様の若い頃の話でもやるかなと
いう予定で作っていました。
が、1作書きあがるまであまりにも時間がかかりすぎるので
この3巻で打ち止めにすることにし、4巻以降で使うつもりだった
ネタも3巻に投入、結果正味95枚という長さになりました。

このシリーズは、これで完結となる…と思いますが
続きが描かれるかもしれません(後述)。



◇16-
○2巻で背景に植物を描くことにうんざりしたので、空を飛ばせば
背景は水色1色で済むじゃん、という横着から空中合体でいこう、
ならば空中合体のための蟲は…ということで、現代航空機を寄せ
集めて作ったのがこの羽蟲です。

全体の外形は前進翼の戦闘機、翼の生えたちんちんは空中給油機の
フライングブームが元ネタです。



◇19
○もはや隠すべきものもないような相手であっても、小用を覗かれて怒る
という状況ですが、わかりにくいかもしれませんね。
例によって絵だけで説明しようとしているがうまくいっているのか…



◇32
○恥じらいもなく脱ぎ、隠さない森の人ですが、森の人の自然主義者、
文明否定主義者的側面の象徴として描きました。

彼らは文明を捨てたといいつつ、森で生きるために防護服や泡テントなどの
(下界の人間が使っている防毒用品よりも高度でさえある?)文明の利器を
使わざるを得ず、その辺に屈託がある。

本当は知恵も言語さえも捨て去り、蟲のように森の中を裸で生きるのが
森の人の理想のライフスタイルなのではないかと。
たとえそれがかなわないとしても、裸になれる状況では脱ぐし
他人の前で隠すような心理もない、という理屈です。

もちろん裸を描くのは第一に読者サービスなのではありますが。

○原作でも登場した庭とその番人の登場です。原作に登場した庭そのものだと
森の外にある感じだし森の人が見つけるには無理があるかなということで、
同じ仕様の別の場所にある庭ということにしました。

庭の番人も別人(別ヒドラ)となるわけですが、見た目も別人にすると番人だと
わかってもらえないだろうということで原作と同じ姿に、しかし原作に出てきた
番人本人ではないという説明のために同型の番人を2人出しています



◇35
○胎蟲の正体が蟲ではなく、番人によって作られたヒドラであったことが
明らかになります。
人体への親和性や蟲と子作りできるなどなど数々のご都合主義をこれで
一挙に処理します。

 たわむれに、と語られている通り胎蟲という生き物は、番人のライフ
ワークである旧人類の浄化計画とは関係ないところでの番人らの独断で、
旧時代の生命工学で新種の開発に使われていた人工子宮に、蟲を魅了する
フェロモンの発散器官や自律的な繁殖力、蟲と同様の毒への耐久力などを
足して急造された生命体です。

本来であれば蟲だけではなく人間界の動物とも(もちろん人間とも)アイノコを
作る能力はあるのですが、体内に蓄積された毒が強いので他の生き物の精子は
皆死に、子供を作れる可能性があるのは毒に強い蟲の類だけとなります。

 作中で説明してないですが3個の穴が一つにまで減っていますが
体内で膣と総排泄口に分かれています。
本来ここまで大きくなった胎蟲は4巻以降で出す予定の設定で、そうした
説明もそこでするつもりだったのですが上述の通りの方針変換で
はしょることになりました。

 この手の身体改造モノの女性器のデザインは、たいがい性器が巨大化する
とかちんちん生えてくるとか触手が生えてくる(これは今作でもやってますが)
というように派手にする方向に変化するのが王道、常識ですが、今回はあえて
逆をいき、一切何もなくなるというデザインにしました。
かわりにおっぱいに趣向を凝らしています。

 前作2巻でモザイクかけのわずらわしさにうんざりしたので性器の形状を
原形をとどめないほど変えれば、モザイクかけずに済むんじゃないか…という
考えがデザインの元です。いい大人が販売サイトから「性器の隠蔽が足り
ません」とかメールでやり直しを促されるのも、まあなかなかに
恥ずかしい体験ですので。



◇37
真の人です。
父母の遺伝子を半分づつ受け継ぐのが普通の繁殖ですが、胎蟲を宿した
女の妊娠はこれとは全く異なります。

体内に入ってきた蟲の精子の遺伝子を胎蟲が分析し、遺伝的な特質の
なかで使えそうなものを適当に宿主の遺伝子と混ぜて生命となす。

こうした遺伝子組み換えが成功したものが、人と変わらない姿と能力を
もちながら蟲の特質をもそなえた真の人、さもなければ外見が半ば蟲
半ば人で能力や寿命も半端な半蟲として産まれます。

姫は子作りの前に排卵誘発剤を飲んだり、排卵日あたりにだけ森に行って
男あさりをするなどしていますが、妊娠のメカニズムが完全に変わって
しまっているのでこれらは意味のない行為です。が、姫たちは
それに気づいてはいません。

真の人自身は人だけでなく蟲とも子を作れますが、胎蟲のように蟲を
惹きつけるような機能を持っていないので、実際に蟲とコトに及ぶのは
至難の業でしょう。

まぁ遺伝学的にはありえん話だらけですが、お話だからこれでいいんです。
勘弁してください。


彼ら、真の人だけでなくこの集団の中で生まれた人間はみなそうですが
でべそが特徴です。臍の形成さえ文明であるからと否定しているのです。


◇38
32で説明したように本作の森の人は裸族志向という設定ですが、
胎蟲を得て森の中でもマスクなしでいられるようになると、宿願ともいえる
裸族属性が本来の姿で輝きます。
森の人が襲いかかってきたのも、案外自分たちが望んでもできなかった
文明の全放棄を胎蟲女や真の人がやってのけたことへの嫉妬かもしれません。


◇48-52
たてつづけに姫に不幸が押し寄せるくだりは、姫が実の子と子作りしようと
思い立たせる動機として用意しました。近親相姦は性における最高の禁忌の
ひとつですし、そういう決意をするにいたるに十分なだけ精神的に追い詰めて
おかないと不自然かと思われたのです。

とはいえ、姫は蟲と交わりしかも子を残すという近親相姦どころではない
禁忌を望んで破るマッドサイエンティストぶりをすでに発揮しているので
鼻歌交じりで53以降の展開ということにしてもなんら不自然ではないですが。


◇54
姫の陰毛をやたら濃くしてあるのは、ひとつには前述したちょっとした
立ち絵にさえモザイクをかけなきゃいけないことに疲れて、それなら
毛で完全に隠してしまおうという目論見、もうひとつは姫の毛のないころ
からを描いてきたので、どうせだったら身体の変わりぶりが大きいほうが
後で見返すと楽しいかなと思ったからです。



◇63
第1巻で姫が産んだ子供が再登場です。
とある考察サイトで姫の実子かと思った…という話を見て、それも面白いなと
いうことで取り入れてみました。



◇71-
姫が台所から持ち出したのは酒、蒸留酒です。谷で取れる作物からすると
麦かブドウが原料と思われ、現代のウイスキーかブランデーにあたるような
ものになるのでしょう。

作品に書き忘れてしまいましたが、68ページ右のコマは胎蟲の成長による
痛みで姫は苦しんでいるが、城ババの用意した痛み止めの薬を、
(これから孕む)子に障るからと断るシーンです。腰に手をやっているのも
痛む部分をさすっているという演出でした。

そこまで体に気を付けている姫が酒を飲んでいるのは、この日が排卵日
(と思い込んでいる日)から遠く妊娠の可能性がない(と思い込んでいる)
からです。つまり姫は子作りとしてではなく、性交そのものを楽しむ
つもりだということです。

かつて淡泊すぎると大ババ様にもあきれられたような姫が、ようやく
性の楽しみを覚えたという場面です。が、これも4巻以降がなくなったための
変更です。

本来なら4巻以降で、性にどん欲な新キャラを出して姫と対比するような
展開にするつもりだったのですが、この巻で終わらせることになったので
そうした要素を姫に移植することにしたのです。



■おまけ1:年表
お話を進めるごとに後から出来事を入れ替えたり削ったりを繰り返したので
数字が細かく間違っているかもしれない。

月  謎の数字   できごと
   (歳.月)
10  11.02     集団交尾中の水棲蟲の精虫が膣に刺さる
            城ババたちから蟲遊びの存在を明かされる
            生理周期を記録(6か月)
01           (新年)
04  11.08     野盗らに犯され、懐妊(9か月)
01  12.06      (新年)
            女児を出産、胎蟲を寄生させる
            次の年の春まで15か月?静養
-ここから2巻-
01           (新年)
04  13.8      蟲との交接をはじめる
07  13.11     地蟲の精で懐妊(5か月)
10  14.02     森で異食にふける
12  14.04     地蟲の子を出産
            7か月間静養
-ここから3巻-
01           (新年)
07  14.11     羽蟲の子を懐妊(2か月)
08  15.00     老剣士来谷、姫の元服
10  15.02     羽蟲の子を死産
12  15.04     地蟲の子の脱皮
01  15.05     (新年)
            父王倒れる
03  15.07     戦争のうわさ
04  15.08     地蟲の子と交わる生活(6か月)
            大ババ様、姫と娘を引き合わせる
10  16.02     地蟲の子が死ぬ
            地蟲の子を懐妊(5か月)
12  16.04     大国の召集令
01           (新年)
03  16.07     地蟲の子を出産
--ここから原作1巻-
04  16.08     老剣士来谷、姫の出陣



■おまけ2:3巻次回予告
3巻ラストで「おわり」としていますが
3巻の仕上げ作業中に突如続きの話を思いつき、その勢いで
(次回予告の絵も入れればちょうど100枚できりがいいという思いもあり)
次回予告の絵も描いてあったりします。
後で冷静になってボツにしましたがもったいないですね。

思いついたお話のほうは思いついた上述の過去話ではなく、
この3巻から5~10年後、原作最終巻のあとの話です。
書ければいいんですがね。どうなるか…

yokoku2

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蟲愛ずる姫君 2の解説

蟲愛ずる姫君 2の解説です。
前回の話の尺が長くなってしまい、異種姦モノのように見せておきながら
ほとんどまったく描けなかった異種姦を、今回は全編にわたって繰り広げる
展開となっています。
それだけにこなさなければならない蟲や植物のデザイン、姫の血管描写、
液体表現も多く面倒な作業の繰り返しで予定よりかなり時間がかかりました。

1-12P
 寄生した蟲についての解説がひたすら続きます。
 劇中に描けなかった設定について書いておきますと
 胎蟲自身には雌雄の別は存在せず、無性生殖を行う生き物です。
 寄生した相手の性に対応し、形態や発生させる器官も宿主がどの蟲か、
 オスかメスかによって変えます。

 当初は胎蟲にもオスメスの性別があって、寄生後に異性の胎蟲と交尾をしたあと
 できた受精卵をオスメスで分け合って、それぞれの体内で卵を孵し他の蟲に寄生
 させるという設定でしたが、姫の胎蟲(メス)とオス蟲の胎蟲(オス)の交尾は、
 外見的には姫とオス蟲の交尾でしかなく、後で描かなければならない
 姫と(胎蟲に感染していない)オス蟲との交尾のシーンとかぶる、ということで
 以上のような設定になりました。

15P
 ここで姫が原作準拠の髪形になります。

16-17P
 姫は蟲の影響下でも性欲が増さないという設定をつけました。
 姫には性にガツガツした姿は似合わないんじゃないかと思いますし、
 普段淡白な姫が胎蟲の発情期には人が変わったように…というのも
 私が嫌いな「堕ち」とか「羞恥」につながるので気がすすみません。

 また、すすんで性を求めるキャラは続編で出す予定があるので
 ここで姫に好色キャラになってもらうわけにはいかないと
 いうこともあります。

20P
 腋毛です。当たり前のように描かれる陰毛とは違い
 二次において描かれることは少なく、描かれたからには
 腋毛という独立したシチュとみなされる厄介者です。
 好き嫌いのはっきりするもので、腋毛が主題ではなく
 腋毛好きに捧げたわけでもないこの作品で描くべきか迷いましたし
 描かずに済ませるアリバイも用意はしましたが(15Pの1コマ目)、
 やはりリアリティこそがエロの源泉という信念のもとに
 あるべきものはあるがままに描くことにしました。
 
 それから15Pで大ババ様に、姫の全身に浮き出した血管は
 時間が経ち胎蟲が姫の体となじめば消えるというセリフを
 入れ忘れたため、ここで血管が消えているのが不自然に
 見えるかもしれません。差し替えで各方面を騒がせるほどの
 ものではないと思うので申し訳ありませんがここはそのままです。

29-30P
 挿入された蟲のチンコの射精口に胎蟲が挿入し返すこの場面は
 ふつうは断面図の活躍する場面でしょうが、原作がとりそうにない
 表現手段は入れたくないのでセリフのみで体内でなにをしているか
 を説明しています。どのみち次の31-32Pで見せるわけですし。

31P
 姫は自分と交わった蟲も胎蟲に感染する可能性はもちろん知っていますが
 だからといって相手が感染しないよう配慮することはありません。
 姫にとっては寄生蟲がオスの生殖能力を奪うことも自然の摂理であり
 むしろそうした腐海の営みの一部に組み入れられたことを喜ばしいとさえ
 思っているでしょう。

48-49P
 姫の父の健在な姿を描いておく必要があったので出しました。
 きちんと立ち姿を書くべきだったのですがなにしろ画面は横長なもので…

51-52P
 巣の作成に使われたテントや浄気箱は本来、出征時に瘴気下で野営する際に
 使う装備…という設定です。
 本来は機密性の高い革のテントを張り、ガンシップから取り出した動力
 (いざとなれば人力…ペダルを足踏み?)で浄気箱(ふいごに瘴気マスクを
 つけたような構造で、空気を送り込むと中に詰めた活性炭が毒を吸着する)
 を動かし外気の毒を取り除いてテント内に送ればテントの中ではマスク
 なしでくつろげる…という使い方をするものですが、劇中では室内の
 瘴気を取り除き外に排気するという逆の使い方をしています。

57-63P
 このあたりは異食症がモデルですね。普通の妊婦でも大いにありうる症状ですが
 体内にいるのがまったく異種の生き物となればますます腐海由来の
 ミネラル分かなんかを求めてしまうのでしょう。

74-75P、77P
 もういろんなドロドロを描くのに疲れてきたのでバアちゃん連中に
 ひたすら拭いてもらいます。
 さなぎの表面の文字に見える模様は次巻への伏線です。

78P
 今回姫は17Pで飲んだ薬が効いたのか一度に4つ子を授かりましたが
 胎盤から出ているへその緒はひとつだけです。これはミスです。
 しかし仕上がった直後に気づいたもののこれを消して書き直す余力は
 残されてはいませんでした。

80-81P
 姫の卵子を射止めたのは直接交わっていない地蟲でした。38Pで漏らした精が
 姫の股間にかかっています。

 半蟲の腹の穴は昆虫の気門とよく似ていますが体内に肺があり、そこへ
 つながっています。その途中に声帯はないため人間のように
 (そして昆虫と同様に)吐息で声を出すことはできません。
 
次回予告
 成長した半蟲のデザインを考える時間も気力もなくなったので
 服を着せて隠すという形にしました。

ではまた半年後にお会いしましょう。

蟲愛ずる姫君 1の解説

蟲愛ずる姫君 1の解説です。
原作のマンガらしい様式ではなくシュナの旅のフォーマットに似せて
います。書き文字無しで1ページあたりのコマ数も少なく、丁寧に
書かれた絵コンテのようにも見える書き方が、CG集としても使えて
エロと相性がいいのではないかということでこういう作り方になりました。

タイトルにまで蟲と入れておきながら今回異種姦描写なしなのは申し訳なく
思っています。どうしても描かなければならない設定と見せ場を入れたら
80ページ超の長さになってしまい姫の出産で1巻としてまとめることにしました。

p6-7
 今作品では、作中で極力文字による説明を減らすことを心がけていますが、
 腐海の地図を作るという作業の途中で湖を越えなければならなくなり
 泳いで渡ろうとした、という解説を入れてもよかったんじゃないかと
 さすがに思います。

33P
 彼らは厳密には蟲使いではなく、蟲使いの諸支族から追放されたり
 悪事をして逃げ出したりしたゴロツキがそのほかの出自のさまざまな悪党を
 吸収して一門を為しているという設定です。
 貨物船を根城に腐海周辺をうろつき、あるときは遺跡掘り、またあるときは
 村や隊商を襲うなどして稼ぎをあげているのです。
 純粋な蟲使いだと姫と同人種のエフタル人ということになりますが、
 しかし姫との絡みで姫と肌の色が同じでは、画面映えしないと思い
 褐色気味の男を多く登場させたかったので異人種の血、異人種の肌の色が
 必要になったわけです。

41P
 焼印を押す演出は、この後姫の第二次性徴で体つきが大きく変わる過程を
 描くにあたって、そんな中でも身体に変わらないしるしが欲しかったからです。
 原作7巻に姫が全裸になるシーンがありますがそこでは右半身だけが描かれて
 いたので、スペースが大きく取れる左尻に配置しました。
 また、焼印は正面から見た男性器をかたどっています。

54P
 原作でもおなじみの姫の「怒りに我を忘れた」モードです。
 男を組み伏せながらも性交を止めなかったのは、生命の危機を感じて子孫を残そう
 という本能が働いたためです。疲れマラと同じ原理といわば言えます。

58P
 陵辱された心の傷だの何だのはこの後使う予定もないので
 多少オーバーに、マンガチックに大泣きさせてこの件はこれで終わり、という
 流れにしたかったのです。

59-60P
 個人的には「堕ち」ものは好きではないので、このシリーズではそうした
 ものの逆を行くようなシナリオ運びにしています。特にこの初巻では
 決意表明のつもりで周囲が止める中目的に向かって突き進む姫…という描写を
 繰り返し入れています。出産後の76-80Pもそうですね。

次回予告
 1巻発表時は2巻で完結させるつもりでしたので、次回予告の姫も
 原作を意識して成長しきった姿で描いてしまいました。

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