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「今回の指令を二人に命ずる。この人物の暗殺だ。」ボスは真剣な面持ちで私達の前に一つの写真を出した。その写真にはこの町では有名なドラッグのブローカーが写っていた。

私達の所属する部隊は、<特別捜査混成団>と言われる。<混成団>のなごりは、元々は軍の指揮下にあった部隊が、そのまま治安維持の目的で警察に組み込まれる形になったためである。特別捜査はスパイ活動や暗殺を主な任務としている。その中でも、私達<palm>は特別な評価を得ている。私とリサの二人だけで組織される、まさに<palm>(手のひらサイズ)は、都心部における犯罪において確実な仕事をこなした。


「リサ、今回のターゲットどう思う?」とミズキが私に話しかけて来た。「今回は楽にいけそうじゃない?取り巻きも、ただのチンピラだし。いつもの感じでやっちゃぉ♪」こんな感じで私達は、10人未満の組織を何十、何百と一緒に壊して来た。私が正面突破型に対して、ミズキは冷静沈着。現代の隠密のような女の子だった。私達は、お互いに色々な過去を持ち、トラウマもあるけど一緒に信頼出来る仲間としてやってきている。

「さって!仕事しよっか!!」私は自分の金髪の長い髪を払い、立ち上がった。

港にある古い倉庫。二人の見張りが、タバコを吸いながら見張りをしている。私達の目的は<逮捕>でも何でも無い<暗殺>なので油断している時にいく。何も取引のまっただ中に突っ込んで全員逮捕するなんていう力技は正規の警察の仕事だ。

「リサ、私は裏から責める。リサは正面から陽動しながら行って頂戴。」これはいつもの私達のセオリー。「いくよ!」私の声と同時に、ミズキは闇に消えた。私も正面から、二人の見張りに駆け出した。

「な、、、だれ、、!!!」と声を上げた方の男に飛びつき、フランケンシュタイナーで思いっきり男を地面のコンクリートに叩き付けた。そして、次の男に飛びかかり、卍固めを形成した。ぎゅうううううう!!!

「い、、、いって、、、な!!!!」と男が声を挙げる前に、卍固めをかけながら、指を男の口に入れた。「ほらぁ、気持ちぃの?ん?」と男の全身を締め上げる。そう、この男がSMクラブに入り浸っている事等は調査済みなのである。そういう男を拷問して削っていく。それが私達<palm>のやり方だ。「おまえのボスは何処にぃるのぉ~?ぁれ?気持ちよくてそれどころじゃないの?」と言うと、私は、卍固めから男を開放し、地面にゴロリと転がった男に全身で飛びかかり、胴を太股で、首をスリーパーホールドで完全に動きを封じる。

「ん、、、、、んぐっ、、、!!」男は苦しそうに私の中で悶え苦しむ。「ん、、、はな、、、、せ」私は必要に頸動脈を外した状態で、強弱をかけながら2分程拷問した。私が男の耳を舐めながら「ラストチャンスだょ、、、、」というと、男は呆気なくボスの場所を教えた。

私は、急いでボスの場所に向かった。しかし、私達が突入した倉庫とは全く別の倉庫に私は走っていた。そう、嘘の情報をリークされていたのだ。だが、<特別捜査混成団>に偽の情報を流せる規模の団体などは、この町にはいないはず。私は混乱しながら、別の倉庫に侵入した。そこには警備、取り巻き、一切誰もいない場所だった。「また騙された?」私が悩んでいると、「正解よ。リサ。」と暗闇からミズキの声がした。私は安心した。リサも同じ情報を得て、先にこちらに来ていたのだ。「ミズキ!」私が言ったと同時に、私の腹部に強烈な痛みが走った。「ぇ、、、、」私はその場に倒れ込んだ。そして、髪の毛を引っ張られたと思うと、首元に冷たいレザーの感触が一瞬にして、首の周りに巻き付いた。ぎゅううううう!!! 「????」私は混乱した。しかし、この技の手際、強さ。私に技をかけているのがミズキである事がわかった。故に混乱した。

「な、、、、なにするの!!」と私は、ミズキの鍛え抜かれた太股の中で言った。抜け出せないかも知れないという恐れもあいまって、声は震えた。「私達って、お互いの過去何も知らないわよね。。」ぎゅううううううう!!!拷問する気も、痛めつける気もない事が私には解った。ミズキは私を殺す気でいる。

「あのね。今回のターゲット。実は私のお父さんなの。」ミズキは冷たい声で私にいった。そう、私達はお互いの過去の事、昔の恋人の事、そして両親の事すらも話した事はないし、<暗殺>などの関係上身の上話は禁句の様に行なわれていた。

「リサの得意な太股絞めで最後を終わらせてあげる」ぎゅうううううううう!!!足技は私は誰にも負けなかった。このサイドからのヘッドシザーズをミズキがするのは、私の足技を恐れているためだ。後ろからでも正面からでも、私に
捕まったら逃げられない。だが、ミズキはそれを熟知してるが故に私にもっとも屈辱的な形で、そしてもっとも効果的な絞め方を完成させている。

「ミズキ、そのままの体制でいなさい。」奥から低い男の声が近づいてきた。ミズキは絞める強さを変えずに「お父さん、、、」と反応した。写真に写っていた男が私の目の前にいる。私はキッとその男を睨んだ。男は笑いながら、私の鳩尾を思いっきり蹴り始めた。ズゴっ!!!!ズゴっ!!!ズゴっ!!! 私は、ミズキのヘッドシザースで呼吸困難な上に、男は笑いながら私の鳩尾を踏みつけ続ける。私は嘔吐感と絞め落とされて意識が飛ぶ間を何度も往復させられた。

「君は、リサ君というんだね。」散々、私の鳩尾を蹴り付けたあと、私の両腕と両足首にリング上の何かを巻き付け始めた。リサは警戒したのか、彼が私の両足首にリングを付ける時は、もの凄い力で私の首を締め付け、私が抗うのを牽制した。

全てのリングを付け終えると、「ミズキ、もう完了した。いいぞ。」と彼は後ろを振り向き歩いて行った。「リサ、おねんねの時間だよ。」ぎゅううううううう!!!私は、ミズキの父親の後ろ姿を見ながら、意識がなくなっていた。

翌日、私は凄い首の痛みとお腹の痛みで起きた。「あれ、、、、」私は自分の部屋にいる。昨日の事は悪い夢だったのか。しかし、ずっしりと両手首と両足首は重い。リングのせいだ。私が起き上がろうとすると、留守電がなった。

「そのリングにはC4爆弾が搭載されている。君がそれを外そうとした時、君が私に逆らった時、それは爆発する。君がいかなる状況であれ、それは衛星電波で管理されているから、世界中何処にいても、そのリングからは逃げられない。」

それから、ピーーーーっ」と留守電が切れた。

ドアの入り口に、一枚の写真が貼ってある。<特別捜査混成団>のボスだ。

それから、彼を暗殺しろ。  

これが彼からの、私の今のボスが与えた、最初の命令だ。