「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

・アニメ公式
http://violet-evergarden.jp/

 総合力でいったら、間違いなく2018冬アニメで一番だったでしょうね。 
 ちょっとラノベ感の強い主人公ではあるんですが、これがたまらなく魅力的なんですよ。
 あと、話が王道。
 懐かしい感じすらあるというか。

 僕はアニメスタジオでうんぬんってのはあまり好きじゃないんですが、やっぱ京アニはクォリティ高いですわ(笑)。
 まず絵面がいいですもんね。
 これだけで、ぐっと物語に入っていける。
 なんかね、アニメ見てるとかそういう感じ以前に、物語を見せられてるって感じがするんですよ。
 視聴者に一歩引かせないというか、ぐいぐい引き込んでいきますもんねえ。

 ヴァイオレットの、外見内面共に、造形がいいですよね。
 外面的には自分の好きなタイプにドストライクなわけですが(笑)。
 内面的にも、ちょっと心が壊れちゃってるところから始めて、というのは、特に今の時代、非常に共感を呼びやすい設定だなと思います。

 これ、ちょっとツイッターにも書いたんですが、キャストがいいですよね。
 石川由依がね、こういった心に欠損のあるキャラクターが、何かを獲得していく過程を演じる芝居が、すこぶる上手いわけですよ。
 声質もあるんでしょうけど、こういうのやらせたら日本で一番上手いんじゃないかってくらい。
 どうしようもない脆さと、凛とした空気ってのを、すごく高いレベルで演じてくれるなあと。
 喜怒哀楽の、もうちょい深層にある部分を、表現できる役者なんですよ。
 まさに、ヴァイオレット役に最適な役者だったなあと。
 僕みたいな素人でも、「演じるってこういうことなのか!」って教えてくれますもんねえ。 

 元少女兵器で今は両腕義手で、みたいのはいかにもラノベというか漫画的だったりするんですが、その意味でもアニメ作品との親和性は高かったかなと。
 テキストで読むにはもうちょい文学的な方に振った方がいいんじゃないかって気もするんですけど、KAエスマ文庫のって、ある程度アニメ化が前提になってるでしょう?
 その意味でも、アニメ向きなんですよ。
 これがあまり文学的な方に振っちゃうと、今度はそれをどう映像化しようかって部分で、かなり労力割かれちゃうと思うんで。

 ことキャラクターってことに関して言えば、ほぼ完璧に近いキャラクターだなと。

 構成も良かったと思います。
 こういった、小話を重ねていくのって、大変なんですよね(笑)。
 必ず山場を作らなきゃいけないし、前後との整合性を取るのにも気を遣う。
 ですが、毎回カタルシスになる部分を持って来れるわけで、その過程でヴァイオレットが何かを獲得していくってのを、上手く表現できるやり方だと思いました。 

 でも全て、ヴァイオレットというキャラクターありきだと思います。
 この子がどう動くべきかってとこに、全部集中してますもんねえ。

 このヴァイオレットに対する愛着の感じ方も、人それぞれで違う接し方ができるってとこも大きいですよね。
 僕みたいなおっさんからしたら(笑)、やっぱりなんとかしてあげたいと思える性格なんですよ。
 ものすごく、真っすぐなわけですから。
 この子、言い訳とか一切ないですもんねえ。
 卑怯なところが、どこにもない。
 で、わからないことが多いから、それを知りたいと思ってる。
 そして、行動に移す(ここ重要)。
 単純に、周りが手を差し伸べるべき人だなって、思えるわけなんです。

 一方で、特に十代くらいの視聴者だと、この「世界にはわからないことが多い」って心情に、かなり共感できるんじゃないかと思います。
 それを知っていけるかどうかわからないって、不安感もある。
 そこでこういった感じの子が、様々なことを知っていくって過程は、励みになると思うんですよ。
 わからないままでいい、みたいな、自分を守る為の嘘みたいのが、全然ないわけで。
 こういった瑞々しさってのは、子供が大人になっていく前段階として、必要なことなんだろうなあと思います。
 それらのことを知らずに大人になってしまうと、自我だけが膨らんでいって、知らないことが恐怖になったり、場合によっては敵視すらしはじめることもあり。
 そうなっちゃうと、あらゆることが怖くなってしまって、もう身動きが取れなくなっちゃうと思うんですよね。
 ヴァイオレットはいい意味でまだ子供なんで、恐れを知らない。
 その姿に、何かしらの勇気をもらえるって若年層は、多いだろうと思います。
 いい影響を与えるキャラクターなんだなと、僕なんかでも思いますもん。 

 総じて、やっぱ映像作品ってのはキャラクターってものを表現するのに最も適したメディアだと思ってます。
 で、こういった魅力的なキャラクターってのを前面に押し出して、かつ丁寧に描いていったこの作品は、やっぱ完成度高い作品なんだよなあと。
 最大瞬間風速みたいのでは、この作品より「面白い」作品はあるんですよ。
 この話だけだったら100点、いや120点!って作品は、結構ある。
 でも、全てにおいて90点以上を、1クールぶっ続けで出し続けたってのは、近年ではこの作品くらいだったんじゃないかと思います。

 続編決まったみたいですね。
 ヴァイオレットのこれから、楽しみにしましょう! 

「オーバーロード2」

・アニメ公式
http://overlord-anime.com/

 オーバーロードの二期目ですね。
 原作も売れてるみたいですし、いずれ二期やるんだろうなと期待していたので、うれしいかぎりです。

 が、この二期目、自分的にはもうひとつだったかなと。
 ちょっとね、やってることが恐ろしくまだるっこしく思えるんですよ。
 一期目も主人公の性格的にまだるっこしいとは思ってたんですが、輪をかけてまだるっこしくなってる(笑)。

 そもそもこの人何がしたいんだ?みたいのが、一応一期目から見てればわかるんですけど、そこにいたるまでの手順みたいのが、なぜそうする必要あるんだろうかという部分が、大きかったと思います。
 これねー、多分アニメで見てるから余計にそうなんじゃないかと思うんですよ。
 僕が原作読んでないんでってのが、まずあるような気がしますね。

 文章で、「今までに行動した結果、こういうエビデンスがあるんで、次はこうしたいです。それにはまず、これをやります」みたいのが、その通りじゃなくても書かれてれば、今目の前で展開されてることの意味って、すんなり入ってくると思うんです。
 これ、小説だとそういうの、展開が脇道にそれる時なんかはそれとなく示されますよね。
 ちょっと回り道だけど、こういう必要があって、ここは脇にそれますよ、みたいのが。
 アニメだと、その辺はちょっとわかりづらかったというか、そういう道標の示し方みたいの、あまり上手く見せられなかったんじゃないかと。

 いや、とにもかくにも、原作読んでないんで、わからんちんです(笑)。
 ただ、時折小説を原作とした作品で、こうした現象は起こるもので、この作品もそうなんじゃないかと思いました。
 ていうか、なんでトカゲの人たちとか、王国に関わるかが、イマイチわからんのですよ。
 これ、テキストだったらそこに示されていたはずだろう、といった印象で。 

 で、アニメ作品としては、その都度起こってる展開ってのは、追えるし、面白かったりするんです。
 でも、何故これを?ってなった時に、「モモンさん(アインズ)はログアウトしたいのだ。その為に色々とこの世界を知ったり、ちょっかいを出しているのだ」くらいの、ものすごく大きな目標までぶっとんじゃう。
 で、それがわかってるとして、何故ここに?みたいのが、わかりづらい作品だったなあと感じた次第です。
 中期目標みたいのが、ごっそり抜けた状態になっちゃうというかですね。

  元々、チート全開で、一期目の終わり以外は、ピンチらしいピンチもないわけじゃないですか。
 主人公のクセと能力が強過ぎるんで、周りが全て脇役に見えてくるっていう、キャラものとしてはちょっと弱い、逆に言えば話というか展開で見せていく作品なんだと思うんです。
 なので話そのものを、もうちょいわかりやすい演出で見せてほしかったなーというのが、率直な感想です。
 見せ方っていうのは、やっぱアニメ作品で問われるところだと思うので。

 で、七月に三期目決定ですよね。
 ちょっと消化不良気味だったんで、三期目は早くやってほしい感じです。
 今原作でいうとこのどれくらいまで来てるのか知りませんが、多分この二期目は中だるみの道程だったんだと思います。
 これ、長い作品だとどうしてもそういうとこは出てくると思うんですよね。
 ただ、先が気になるって意味では、上手かったかなと思ったりもするんですけど(笑)。
 というのも、この展開が活きてくるかどうかって、今後次第だと思うんですよ。
 この先が面白いと、今期あったような話ってのは絶対外せないなってことになるので。

 んなわけで、三期目に期待大です。
 いや、原作あれだけ売れてるってことは、この先面白いはずなんですよ(笑)。 

三月を振り返ってみる

 四月になったぞ。

 そんなわけで、三月を振り返ってみるよ。
 

・花粉症

 この季節がやってきたよ。
 俺の場合そんなに重症じゃないんだけど、この季節は花粉対策グッズにお世話になるなあ。

 で、やっぱり一年で一番外に出ない季節になる。
 ホント、必要最低限の、たとえばスーパーに買い物に行くとか、そういう用事以外じゃ外に出なくなるもんなあ。
 それにしても週に一、二度になるから、それこそ部屋に閉じこもりっぱなしになる。

 これがね、体調不良を招くんだよね。
 やっぱ運動不足ってのが、一番身体に悪いと思う。
 体調が悪くなってくると何より、持病みたいなもんが一気に吹き出すんだよね。
 さりとて、外は花粉の舞う世界。

 俺は大抵のことは、気合いだのなんだので乗り切れると思ってるんだけど、花粉症ばっかりは、根性見せて外に出まくると、悪化するよね。
 アレルギーってのは、そういうもので。
 食べ物の好き嫌いなんかと違って、その子がアレルギー持ちでその食べ物食べられないんだとすると、無理に食べさせると悪化するじゃない?
 最悪、命を奪う。
 アレルギーってのはその意味で、気合いや根性ではどうにもならなかったりするんで、気をつけなくちゃいかんですよね。 


・作業進捗

 初旬にウォーロード七話目の下書き、無印プリンセスブライト9,10話目のシナリオをそれぞれ書き終わったよ。
 三つ合わせると、紙が分厚い(笑)。

 で、中旬くらいから、プリンセスブライトの、えちぃシーンの線画を描いてる。
 これは二日前、ちょうど三月終わりに9の線画が終わった。
 昨日から引き続き10の方を描いてるけど、ここまで比較的進捗よろしい感じです。
 やっぱ家に籠りっぱなしだと、早い早い。
 でもこう、最大HPが、ごりごり削られてく感じはするな。
 よろしくない。

 ともあれ、先月の作業進捗は、概ねよかったです。
 月初めの頃は依頼もこなしてたんで、その意味でも。

 今月もペース落とさずに描ければって感じで。
 可能なら、今月中にウォーロード七話目もアップできたらなあ。


・頸椎症

 大分良くなってきました。
 三月は花粉であまり外出れないなあと思ってたので、その分リハビリも頑張ってきたつもりなんだけど、効果は出始めてるんじゃないかと。
 今は首やら左肩やら痛いんだけど、これは凝りが悪化してる痛みで、そもそもこれがデフォルトなんだよね。
 この辺の痛み、全部ぶっ飛ぶくらいの頸椎症の痛みってのは、ほぼほぼ治ってきたかなと。

 ただこの状況って、やっぱ再びの頸椎症の痛みにリーチかかってる状態なんで、引き続きリハビリはしっかりやっていきたいと思います。

 頸椎症って、基本的にそうそう治らないんだよね。
 ただ、痛みの症状が爆発してしまうのは、治療やらリハビリやらでなんとかできる。
 要は、あの異次元の激痛さえ抑えていければと。 
 これはもう、これからずっと爆弾抱えていくことが確定したようなものなので、上手く付き合っていければと思ってます。


・その他

 先日、母親に「カトリックとプロテスタントの違い」について聞かれたんだ。
 それ自体は10分とかからず、そこから話広がって東方正教会、ユダヤ教、イスラム教の話になってった、その繋がりやら歴史やらを図解しながら話した。

 で、思ったのがさ、お袋は多分普通の人(って変な言い方だけど)よりかは西洋の文化について知ってる方だと思ってるんだけど、それでも、こういった文化の基礎になる部分ってのは知らないんだなあと。
 んで、こういうことって、ひょっとしたら大半の人が知らないことなんじゃないかと思い始めてきた。 

 俺は小説書くのでもなんでも、こういうこと少しでも調べてから書くようにしてるんで当たり前の知識としてあるんだけど、よくよく考えたら、たとえば情報源がテレビとか漫画とかからしかないって状況だと、知りようがないことなのかもしれないよね。
 俺も別に宗教の専門家では間違ってもないので、小説書くのに最低限の知識しか入れないし、そもそも資料になる本読む時にそういう視点で読んでしまってるんだけど、それでもこう、ある程度は世の中の仕組みとかは、わかってるつもりなんだよ。
 もちろん、そういうのってわかればわかるほど、いかに自分に教養がないかを悟るものなので、自分の無知っぷりに、恐れおののく次第なんだけど。

 全てのものごとには「何故」がつきまとうと思うのよ。
 それが、ちょっと調べたくらいじゃわからないことも多い。
 とはいえ、「何故 」をなくしてしまったら、もう何も学ぶことはできないとも思ってるんだ。

 何故「お金」ってものがあるんだろうとか、何故戦争はなくならないのかとか、なんでもいいんだ、そういうことについて考えて、暫定的だけど、その時の自分の答を出していく。
 それは一人で考えてもおかしな答しか出ないもので、やっぱ人に話を聞くなり、資料になるものを読み込んでいくしかないんだよな。
 そうやってまずは選択肢というか食材みたいなものを集めて、自分なりに調理していくしかないんだ。
 それは多分「考える」ってことなんだよね。
 考えるのに一番重要なのは、やっぱり知識であったり教養であったりするんだよ。


 おっと(笑)、話が脱線し始めたから、このくらいにしとくよ。 

 今月も、なんとか生き抜いていこう。 

「Fate/EXTRA Last Encore」

・アニメ公式
http://fate-extra-lastencore.com/

 アポクリファの時にも思ったんですけど、これってやっぱFGOの販促的な側面が大きいんですかね?
 で、これもアポクリファの時にも思ったんですけど、ちょっと作品としては弱いなあと思いました。

 僕が月の聖杯戦争について知ってたり、FGOプレイしてたりすればまた感想は変わってたんだろうなあという部分はあります。
 あとね、やっぱFateっつったら、ステイナイトと比較しちゃうんですよ(汗)。
 なるべくフラットに作品と接するべきだなあと思ってはいるんですが・・・。

 あと、シャフトの作品ってまどマギくらいしか見たことないと思うんですが、ビジュアル的には結構面白いなあと思いました。
 多分脚本だけ読んだら、なんとも索漠とした気持ちになると思うんですよ(笑)。
 それを、特に二層以降、あの茫漠としたビジュアルで表現してったってのは、よくできてるなあと思いました。
 まずね、主人公が索漠としてるってのがあるんですが、ネロと絡んでもそのどうしようもなくある感覚ってのを絵に落とし込んであるのは、すごいなあと感じました。
 あと細かいとこだと、会話中にぱっぱっと目のアップとかになるでしょ?
 ここで絵を切り替える意味あるのかなと思いながら見てたんですが、これが段々と、なんとも不安な気持ちになるんですよ(笑)。
 ちょっと他のアニメとは絵作りのロジックが違うもんですから、見ててこう、心許ないような気分になってくるんですよね。
 何かが起きてる時よりも、何かが起きそうな違和感の方が、ずっと人を不安にさせるのと同じで。

 いや、色んな表現があるんだなあと、あらためて。

 そんな、絵的にちょっと面白い、勉強になるなあといった感じで視聴しました。
 これ、七月から2クール目みたいなんで、話そのものの感想みたいのはそこでまとめられればと。
 ちょっと今の時点だと、事前情報の少ない自分としては、話の評価はつけづらいです。

 ともあれ、2クール目を楽しみに待ちましょう! 

「ダーリン・イン・ザ・フランキス」

・アニメ公式
http://darli-fra.jp/

 一言で言えば、ファムファタールですよね。 
 古典的なモチーフでありながらも、これを(多分)男性向けアニメでやるってのは珍しいんじゃないかと思います。
 僕もアニメ全部見てるわけじゃないんで当然わかりようがないわけですが、これをモチーフにしてる作品って、ありそうであんまりなかったんじゃないかと。
 性別逆転させて、女性向け(?)の作品では、むしろオーソドックスになってきてるっていうすごい現状があるわけですが。

 で、やっぱ古典的なモチーフだったりするんで、そもそも物語が転がるんですよね。
 堕ちてく感じってのは、実によく描かれてる。
 またね、ヒロインのゼロツーが、実にファムファタールなんですよ(笑)。
 どちらかって言うと僕の苦手なタイプのヒロインなんですけど、これはやられる感じしますもん(汗)。
 これやや逆説的な要素も含みますが、男が女性に感じる魅力みたいの、よく表してると思いますよ。
 この距離感というか間合いみたいのって、なかなかできないですよね。
 これさらに逆に言うと(汗)、モテない女の子の要素も浮き彫りになってきますよね。
 いや、ゼロツーについて考えると、なかなか際どい話になってきますよねえ。
 その意味でも、この娘は怖いですよ。

 コドモたちが恋愛やらなんやらについて何も知らされてないのに、やたらと扇情的なシーンが多いってのもいいですね。
 まずビジュアル的にいいんですけど。
 こういうエロティシズムの見せ方ってのは好きです。
 単純にエッチシーンに見える、みたいのは当然としても、何かとこう、エロいですよねえ(笑)。
 そう見えるってだけじゃなく、女の子のおしりから出てるハンドルみたいのでだったり、それ使って操作するだとか、機体のダメージが女の子に行くだとか、もうこの辺のギミック全てがエロい(笑)。
 いや、ビジュアルだけじゃなく、やりとりなんかにしても、なにかとえっちいんですわ。

 性的なものって、ある意味生命活動の根幹じゃないですか。
 大体、今僕らが生まれてきてるってことがその証左であって。
 そういう部分を、戦闘に結びつけてるってのが、すごく上手いとこだと思います。
 生(誕生)と死を、同時に描いてるわけですよね。
 単純に躍動感の表現かもしれないですし、そこでのパイロット同士のやりとりであったりとか、敵対するものに対する心構えや戸惑いだったりとか、あー、こういう表現もあるんだなって。
 これ、ホント上手いと思いますよ。
 まずキャラの配置の妙があるんですが、それを最大限に活かすギミックだなあと、もうホントに。

 作品全体の完成度って意味では、今期一番ですし、今後もなかなかありそうにない作品の一つだと思いました。
 ちょっとね、展開的に弱い部分もあったりするんですが、この「ちょっと足りない感」がまたいい塩梅で。

 このまま2クール目に入る作品だったと思うんで、次クール、楽しみにしたいと思います! 

「グランクレスト戦記」

・アニメ公式
http://grancrest-anime.jp/

 僕のファンタジーとの邂逅ってのは、これ中学生の時の思い出語りとかでもちょっと言ってたり、これから書く予定でもあるんですが、海外のファンタジー作品だったりするんです。
 「ドラゴンランス」とか「エルリック・サーガ」とかですね。
 で、当時もうひとつの大きな流れとして、国産のファンタジーってのが出回り始めた頃なんです。
 その頃に一番流行ってたのはやっぱり「ロードス島戦記」なんですよ。

 今の国産ファンタジーの流れを作ったのはやっぱり、「ドラゴンクエスト」だったり「ロードス島戦記」であることはほぼ間違いないと思います。
 両者に共通する部分はたくさんあるんですが、あえてネガティブな、そして最もポジティブな要素として受け入れられたのは「痛みのない戦闘シーン」だったと思います。
 命が、軽い。
 これがね、生意気盛りの中学生の僕には、許せない要素だったりしたんですよねえ(笑)。

 という思いを抱きつつも、間違いなく国産ファンタジーを今みたいな「あって当たり前のジャンル」に押し上げた功績ってのは、すごく大きいし、その恩恵に与ってる身としては、やはり最大限の敬意を表したいところです。
 かようにして、僕にとって「ロードス島戦記」ってのは、好き嫌いを言うにはあまりにも複雑な感情を抱かざるをえない作品なんですよ。
 好き嫌いで言えば嫌い寄り、でも多分最もリスペクトしてる作品の一つに上げられるわけで。

 んで、そのロードス島戦記の水野良ってことで、やはりここは見てみようかと。
 あらためて思ったのが、後のラノベの流れを作ったのは、間違いなく水野良だなあと。
 ちょっと個性に欠ける主人公だとか、小生意気で大人っぽい、されど守ってあげたくなるヒロインみたいな、ひょっとしたら今の時代にあっては既に古典的なキャラの配置も、思えばこの流れって水野良が作ったんだよなあと思うと、あらためて感慨深いです。
 これがオリジンなんですよ。
 イデアっつってもいいかもしれませんよね(笑)。 

 なので基本的な部分って、そんなにロードス島戦記と変わらない印象です。
 これが水野良の作品なんだなって、あらためて。
 話の流れそのものはあるんですけど、キャラが前面に押し出されてるってのも、後のラノベの潮流の源流だなあと。
 そういう部分って、もう今の漫画やアニメでは絶対外せない部分でしょ?
 そこに戦闘、魔法やら異能力やらを絡めてみたいなのって、ほとんど今じゃ当たり前になってるじゃないですか。
 繰り返しになっちゃいますけど、この流れを作ったって部分は、もっと評価されてもいいんじゃないかと思います。
 当たり前になり過ぎてて気づかなかったりそもそも知らなかったりする人も増えてきたと思うんですけど、僕が中学生くらいの時って、こういう作品の潮流って、当たり前じゃなかったんですよ。

 今の漫画やアニメ、ラノベ、ゲームでもですけど、なんか事前に似たような作品あって、その作品の影響受けて描いてるって感じがするんです。
 僕みたいに国産ファンタジー黎明期を知ってる身としては、そういう作品の影響受けずに(そもそもなかったので)、ロードス島戦記みたいな、後のひな形になるような作品作ったってのは、本当にすごいことなんですよ。
 僕が水野良に最大限の敬意を表したいってのは、まさにその部分で。

 と、この「グランクレスト戦記」そのものについての話が少なめになってしまいましたが(汗)、長くなってきたのでこれはまた後の機会に。
 これって、そのまま2クール目ですよね?
 続き、期待しています! 

「恋は雨上がりのように」

・アニメ公式
http://www.koiame-anime.com/

 大体主人公と年齢近いもんですから(笑)、結構共感できる作品ではありましたね。

 結構男心をきちんと描いている作品ですよね。
 いやーでもなんかわかるなあと思ったのは、仮に自分があきらくらい若い女の子に好意持ってもらったとしても、嬉しいとかより戸惑いの方がでかいと思いますもん。

 これね、「漫画の十六歳」とかだったら、ある意味大好物なわけですよ(笑)。
 二次元というフィルターがかかってるってのももちろんですが、まあ大体漫画/アニメの十六歳の女の子って、妙に大人びてるじゃないですか。
 それがたとえロリータな外見をしてても、中身的に「大人」な部分を持ってる。
 周りがよく見えていたりね。
 なので変な話、若過ぎる大人、みたいな感じで、大人として捉えられるんですよね。

 で、これが三次元というかリアルになると、やっぱ十代くらいって、子供にしか見えないんですよ。
 たまに電車乗ることあって、向かいの席とかにかわいい女子高生座ったりするじゃないですか。
 これ、僕は多分三十歳くらいまでは「うひょー♡ かわいい!」とか思ってたりしてたと思うんですけど、何年か前から「ああ、かわいいな。将来美人になるんだろうな」みたいな、完全に一歩引いた目で見てる自分に気づいて。
 うわ、これがトシか!って、結構衝撃的だったんですけど(笑)。

 あとエロマンガに出てくるエロおっさんと違って、世のおっさんってのは意外とそんなに女の子を性的な目で見てるわけじゃないんですよ。
 これ、精力的に衰えてきたとかそういうんじゃなく、ものすごく若い子とか見ると、僕みたいな独身でも「ああ、若い時に結婚してれば子供はこのくらいの年齢か」みたいに、子供として見ちゃう。

 で、作品の話に戻ると、基本的に主人公近藤は、あきらのことを子供としてしか見てなかったと思うんですよね。
 僕これ、よく描いてるなあと思ったのは、あきらに想いを寄せられて、二人で話してるシーンを近藤が想像する時に、学生の頃の近藤になっちゃってるじゃないですか。
 そうそう、これだなと思ったんですけど、なんかもう、今の自分そのものがあきらみたいな若い子と恋人になるってことが、上手くイメージできないんですよね。
 なので妄想のシーンでは、自分が若くなっちゃってる(笑)。

 これ、僕が四十になって実際にわかってきたことなんですけど、故障や病気みたいのを除けば、例えば筋力的なものとか身体の諸々、そういうのって、若い時とそんなに変わらないんですよ。
  運動不足気味で筋力とか落ちてきたにしても、ちょっと運動する期間あればある程度は戻せますしね。
 ただ、精神的には明らかに大人びていくわけですよ。
 まあいまだに子供な大人もたくさんいますけど、色んなことを経験してきて、ひとつひとつに決着着けていけば、自然と大人ってヤツになっていく。

 で、この四十代ってのは、男にとって(女性もかもですが) 、身体能力みたいのは若い時と変わらないのに、心だけがどうしようもなく大人びていく、ちょっと難しい年齢なのかもしれませんね。
 感性だけは擦り減ってなかったりするんで、ひょっとしたら、一番面白い年齢なのかもしれないですけど。

 そういった、結構微妙なお年頃の男ってのを、上手く描いている作品だなあと思いました。

 あと、あきらは魅力的ですよね。
 この子が近藤の気持ちを揺さぶったってのは、この子がよくわかってる、人の優しさとかそういうものに、気づけるだけのものを持っているからだと思います。
 そういうのって、やっぱある程度大人になってこないとわからないんですよ。
 その意味では「漫画の十六歳」ならぬ、漫画の十七歳だったりするんですけど。
 もう半歩、大人になってるんですよね。
 なので近藤からしても、半分くらいは大人に見えてくる。

 二人に共通してるのは、やっぱある種の挫折感を味わってるって部分で。
 ホントはもう一度走り出せるのに、一度心を折ってる。

「十七歳と四十五歳のラブストーリー」っていう、年齢差をクローズアップした売り出し方になってますけど、本質的には挫折感を抱えた男女の恋愛ですよね。
 で、互いが影響し合って、もう一度一歩踏み出すってって終わり方は、根っこの部分をちゃんと表現できてるなあと思いました。
 ここ外すと、歳の差以外なんだかわからない作品になっちゃいますからね(笑)。
 そういうとこは、丁寧に描いてるんですよ。

 長くなるんでこの辺りで締めますけど、その他の男衆ってのも、上手く男心ってのを描いてたと思います。
 もちろん、女の子もですね。
 派手な展開とかなくても、やっぱ人の気持ちってのをきちんと描いてる作品ってのは、面白いもんです。
 しっとりとした、いい作品だったと思います。 

2018春アニメ、何見るか決めてみたよ

 つうわけで恒例の(?)、来期見るアニメのラインナップを決めてみた。
 新規で見るのは、

「ゴールデンカムイ」
「東京喰種 トーキョーグール:re」
「シュタインズゲート  ゼロ」
「銀河英雄伝説 Die Neue These」
「メガロボクス」 
「Lostrage conflated WIXOSS」
「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」
「LOST SONG」
「あまんちゅ! 〜あどばんす〜」
「デビルズライン」

 今期から引き続きの視聴となるのは、 
「ダーリン・イン・ザ・フランキス」
「グランクレスト戦記」

 で、計12本。
 やや多めかな。
 グランクレスト戦記は多分2クールあると思うんだけど(来週の番組表に「終」のマークがないので)、ちょっとわからんちん。

 新規のものは、ほとんどが以前見たものの続編なんで、あんまり新規新規してなかったり。
 作品そのものが全く新規ってのは、「ゴールデンカムイ」「メガロボクス」「LOST SONG」「デビルズライン」の四本だけだもんなあ。
 あ、ちなみに、銀河英雄伝説は、学生の頃に原作読んでるんだけど、当時ブームになった(?)アニメの方は見てないです。
 つってもまあ、一応原作知ってるからこれもまた新規感は薄目かな。

 続きものに関しては、これよくアニメの感想で書いてるけど、基本的に物語って終わりまでちゃんと見たいと思ってるんで、まあアニメで完結しないにしても、少しでも続きってのは見たいもので。
 なので続きがあれば、それ最優先で。 
 あ、でも、 「Lostrage conflated WIXOSS」みたいに、完結したと思ったものに続きがあるのもいいっすね。

 さっきざざっと来期アニメのサイトチェックしたんだけど、意外と見たいもの多くてねえ。
 でもさすがにこれ以上は増やせないやって感じで、五本ばかり、泣く泣く諦めました。
 大体十本弱がちょうどよい感じで、それ以上だとちょっと負担に感じるもんね。
 楽しむのはもちろんのこと、それ以上に勉強のつもりで見てるんで、多少の無理はよかろうと思ってるんだけど。

 ま、多少新味に欠けるかなあと思いつつも、春アニメはそんなラインナップで。
 楽しみにしておきます! 

「宇宙よりも遠い場所」

・アニメ公式
http://yorimoi.com/

 久々というか、まあ本来どの作品もそうであるべきなんでしょうけど、ともあれ久しぶりにテーマをかちっと消化してる作品に出会えました。
 この作品のテーマはやはり「青春」なんだと思うんですよね。

 平凡な日常を送っている主人公が、何かのきっかけでそれまでの日常とはまるで違う所にいくってのは、ままある展開ではあるんですけれど、それがいわゆる巻き込まれ型だったり大義を掲げてってんじゃなく、自分の足で踏み出してるってとこが、この作品の特徴だと思います。

 青春ってなんだろうって思った時に、ああ、これだなって言える経験をしている人間って、実は少ないんじゃないかと思います。
 まあそれそのものについて書きだすと長くなるんで、いずれ思い出語りの方で詳しく書きますけど、青春って、何かを投げ捨てないと経験できないものだと思うんですよ。

 この登場人物たちくらいの年齢だと、スポーツや恋愛みたいのがモチーフになりやすく、またそれを青春と錯覚することもありがちですが、それらってあくまでそれらを通じて青春するってことで、それそのものは青春ではないんじゃないかと思います。
 というのも僕自身、それらの経験では「青春してるなあ」と感じることはなかったもので(笑)。

 作品全体を通じて、何かを捨てて前に進むってのは一貫してますよね。
 まず日常であったりとか、長年連れ添った友との関係性であったりだとか、そして辿り着いた先ですら、多くのものを捨てたり、通り過ぎたりするわけで。
 きっかけみたいのって、多分何でもいいんですよ。
 ぶっちゃけ目的すら何だっていい。
 でも、一歩踏み出すことで、確実に今までになかった、そしてそのままでは出会うことのなかっただろうものに出会い、そして別れていくわけですよね。

 自分の足で踏み出すってのはまさにこういうことで、これが青春なんじゃないかと。

 よくこのくらいの年齢で青春ってものが描かれるわけですが、それはこの時期が最も多感で、最も向こう見ずだからだと思いますよ。
 青春ってものに、意図せず出会いやすい年齢ってことで。

 で、自分が動き出すことで、周りも動いていくんですよ。
 周りが動き出すことで、さらに自分も前へ踏み出せるって好循環。

 ここに出てくるキャラたちは、大体何かしらの問題であったり、つらい過去があったりだとかするわけですが、それを悲しいだとかつらいだとか思っても、自分を哀れんでないってのも大きなポイントだと思います。
 なんとかしたいって思い続けることで、こうした面子が集まったとも言えますよね。
 自分を哀れんで、これでいいんだって思ってしまうと、そこで足は止まってしまうわけで、それがどうしても嫌だからこそ、一歩踏み出したとも言えるわけで。

 得る、捨てる、出会う、別れる(関係性が変わる)みたいのをきっちり描いてるって意味で、ああ、ここまでちゃんと青春ってものを描いてる作品って、しばらく見てなかったなあと思いました。
 それぞれが、きちんと青春してるなあと。

 秀逸だったのは、やっぱラストだったと思います。
 ああいう別れ方した友人が、 ああいう行動をするでしょう?
 動かすんですよ、動いてる人間ってのは。
 厳密に言えば、あとは本人が一歩踏み出すだけってとこまで持ってく。

 そこまでの過程も実によく描けてるなあと思いましたが、最後の最後にやられたなというか、よく出来てる作品だなあと。
 
 今期一番は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」かなあと思って冬アニメ見てましたが、ああこれで並んだか、テーマを消化してるって点だけで言えば、こっちの方がよくできてるかなあとも思いました。
 最初のクールからいきなりレベルの高い二作品に出会ってしまいましたねえ。

 ともあれ、これはすごくよくできた作品だったと思います。
 「作品」ですよね。
 すごく、「作品」になってました。 

「刻刻」

・アニメ公式
http://kokkoku-anime.com/

 時を止める能力って、それこそ某漫画みたいに、数秒の時間を止めて(変な言い方)、みたいのイメージするじゃないですか。
 まあそういう能力者同士が戦うみたいな。

 これって、舞台がもうずーっと止まってるんですよね(笑)。
「永遠の6時59分」ってのは、なかなか洒落たキャッチコピーだと思いました。

 この止まった時の中で繰り広げられるノンストップの駆け引き、戦いって感じで。
 ああ、この構成というか世界観は、なかなか面白いと。
 止まった世界の中で、次々と色んな展開があるわけですよ。
 もちろん、止まった世界の中を動き回れる人たちのドラマなわけですが、ああ、これは実際アニメ向きだったんだなあと。
 というのも漫画の場合、そもそも絵が止まってるわけじゃないですか(笑)。
 原作の漫画より、動いてるアニメでこの止まった世界やると、その異常性みたいのがよく表現されますもんね。

 グロテスクやスプラッターじゃなくても、どうしようもない気持ち悪さや異常性ってのは、表現できるんだなあと。
 そこで動き回ってる人たちが、善悪は別としてまともな(あるいはわかりやすい)分、常に世界が止まってるってのは、それだけでどうしようもない違和感があるもので。
 オリジナリティですよね。
 この作品しかこれを表現しえなかったって部分で、この作品の意義ってのは、結構大きいんじゃないかと思ってます。

 作品としてもっと面白い、あるいはハラハラするみたいなのって、今の時代探せばいくらでも出てくると思うんですが、もっと根元の部分でこういう薄気味悪さみたいのを見れたってのは、勉強になりました。
 そうそう、僕は展開や構成に目が行きがちなんですけど、もっと根本的な部分で表現できることってたくさんありますよね。
 そういうことを考えさせられましたし、またこれからも考え続けるいいきっかけになったなあと。

 他の作品とはまた違った意味で「面白い」と感じた作品なのでした。 
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