Anam Jin

ふむ、見返すとTRPG系同人誌創作方法というより、同人誌一般(特に小説系)創作法の内容になっている。
同人誌の中にTRPG系があるので当然の流れだ。他に流用したい項目があれば好きなようにやってくれ。


前回までの記事
その0その1その2その3その4その4.5その5

制作
2.画像データ
3.DTP作業(Word)
4.DTP作業(InDesignCS5以降)

――解説――
2.画像データ
保存形式
画像の保存形式は主に次のとおりです。

EPS
PhotoshopならPhotoshop EPSをIllustratorならIllustrator EPSで保存してください。汎用EPSは元データがどちらか判別できなくなるので使用しないほうがよいでしょう。この保存形式はDTPで最も一般的に使われる形式です。
また、Photoshopでパスの切抜きを行ってクリッピングパス化している場合、このEPS保存をしていないと適用されません(配置するソフト次第でもありますが)。そして保存オプションのエンコーディングはJPEG選択しないでください(ASCIIかバイナリを選択で)。JPEGは画像を劣化させます。
Illustrator EPSでは下のAIを参照してください。

TIFF
Photoshop画像の保存形式のひとつ。圧縮保存が可能なので、EPSより軽くなることがあります。レイヤーは統一、αチャンネルは消してください。保存オプションは画像圧縮 LHZ、ピクセル順序 インターリーブ、バイト順序 IBM PC、あとチェックなしに設定すれば問題ないでしょう。

PSD
Photoshopのデータそのものです。同じAdobe製品であるInDesignに貼り付けつる場合、最も相性よいのがこの形式です。ただし、貼り付け用のPSDはレイヤー統一化、フォントラスタライズ、αチャンネル削除、必要なパスのクリッピングパス化はやっておいたほうがよいでしょう。

AI
Illustratorのデータそのもの。Photoshop同様にInDesignとの相性が高い形式です。貼り付け用AI(それとEPS)はフォントアウトライン化、孤立点(フォントデータを持った空白)があればその削除、操作は[選択→オブジェクト→余分なポイント]で選び、削除してください。以上をやっておけば大抵問題ありません。

他の画像形式にJPEG、BMPなどがありますが、DTP向きではありません。上記の何れかを必ず使用してください。

必要画像(イラスト)
画像に関して設定や保存法を先に解説しました。すっかり抜けていましたが「必要な画像」は何か? を例に出して解説します。一般的なリプレイでは次の画像を使用します。

カバー
・カバーイラスト×1
・カバーに使用するロゴ等(各1枚)

本体表紙
・表紙の模様に画像を使っていれば、それを用意

本文
・キャラクターイラスト×PC数(+主要NPC)
・シーンイラスト(各話1枚程度?)
・本文中に使用する装飾等(各1枚)

リプレイだけでも結構な数になります。編集さんはうまく手配して仕上げていくようにしてください。画像形式を何にするかは、絵描きさんが持っているソフト、扱える内容を考慮して決めてください。


3.DTP作業(Word)
ベースファイル作成
ではWordでの作成法を解説します。A6(文庫:ドラゴンブック仕様)を想定して設定してみましょう。所持しているソフトの都合上Word2003仕様で解説します。
まず「新規作成」を行い、次の設定を行ってください。

ファイル→ページ設定
Wordページ設定

文字数と行数
 文字方向 縦書き 段数 1
 文字数と行数の指定 文字と行数を指定する
 文字数 41 (字送りは自動に設定されます)
 行数 17 (行送りは自動に設定されます)

フォントの指定
Wordフォント設定

 日本語用のフォント MS明朝(お好みのフォントで構いませんがOpen Type fontは正しく表示されないことがあります)
 スタイル 標準
 サイズ 9 (pt指定です。1pt=0.3514mm)
 英数字用のフォント 日本語用と同じフォント

余白
 複数ページの印刷設定 見開きページ
 印刷の向き 縦
 余白
  上 17mm
  下 12mm
  内側 14mm
  外側 11mm
  とじしろ 0mm

用紙
 サイズを指定 幅105mm 高さ148mm

その他
 ヘッダーとフッター 奇数/偶数ページ別指定をチェック
 用紙端からの距離 ヘッダー 10mm  フッター5mm

設定によっては他と連動している箇所がありますので注意してください。
やり方として、

 文字方向 → 用紙サイズ指定 → 余白指定 → フォントの指定 → 他の設定

と進めていくとスムーズにいくかもしれません。ただし、一度やり終えたら、もう一度確認してください。設定したのにずれている、うまくいっていな箇所があれば修正してください。慣れないうちは一度で設定を固めること自体難しい作業です。

ページ番号
ヘッダーを呼び出して奇数ページ、偶数ページにそれぞれ入れます。表示を印刷レイアウトに、次に表示にあるヘッダーとフッターを呼び出してください。ヘッダーとフッターのツールバーにページ番号を挿入がありますので、それをクリックすれば番号が入ります。番号そのものの書式を決めたい場合は、スタイルのページ番号で決められます。
Wordヘッダー設定


奇数ページのヘッダーにページ番号を入れましたら、次に偶数ページのページ番号を入れます。その際、ページ番号が奇数と逆側になるように段落を右寄せにします(本文が横書きのときは奇数ページのページ番号を右寄せ)。
Wordヘッダー設定2


以上でベースがほぼ終わりです。「A6リプレイベースファイル」といった名前で別途保存してください。本文にテキストを流した際、元に戻れるようにしておきます。

Word設定
次にWordそのものの設定をやってみてください。これはリプレイの作業をやりやすいようにするもので、仕事や他の作業にカスタマイズしている方にはおすすめできません。

入力設定
 書式からオートフォーマット、ツールからオプションかオートコレクト
  とりあえず全部はずす
  (入力時の障害となるので、はずすと不都合な人以外はやっておいたほうが無難です)

スタイルを表示
書式からスタイルをクリックすることでスタイルと書式が表示されます。作業時にスタイルは便利なので、表示しておいたほうがよいでしょう。

文章を流してからの処理
では作ったベースファイルに、リプレイのテキストをコピペなどで流します。その後の処理は次のとおり。

横になった数字を縦にする
 数字のどれかを選択→書式→拡張書式→縦中横
縦中横は全て変更、3文字(3桁)で行います。
「行の幅に合わせる」のチェックははずしてください。数字が勝手に縮小されてしまいます。

発言者であるPC名をゴシックに直す
検索と置換で (キャラクター名)+(発言内容との区切り) で検索し、置換後の文字列は入れず 書式:ゴシック を設定する
別の方法で
 段落記号(^p)+任意の文字(^?)を複数(PC名の文字数)+区切り文字
で検索し、上記と同様に置換
検索する文字列に ^p^?^?^?^? と、最後に区切り文字 というやり方は、同じ文字数のPC名などを検索できるので便利です。 ^? の個数が文字の数と対応するので、^? 2つ辺りから増やしつつ検索・置換していけば処理時間を短縮できるでしょう。

見出しを設定する
新しいスタイルの作成
名前 見出し
書式 MS明朝 12pt
下の書式欄から段落を選択
 全般 配置 左揃え
 インデント 左のインデント幅 3字
 間隔 段落前 0.5行  段落後 0.5行
 1ページの……グリッド線に合わせる をチェック

各見出しの行にアイコンを置き、設定した見出しスタイルをクリックしてください。本文より大きい文字で、3行分の幅を持つ行ができると思います。うまくいかないときは試行錯誤してみてください。


ここまでで、なんとなく「それらしい」状態に出来上がります。ここで一度プリントアウトして中身を確認してみましょう。

というわけで今回は終わりです。次回は今回の補足&ファイル管理&画像のはさみ方、そしてInDesignでの作業を解説します。