The Blue Sky GenerationのBlog

The Blue Sky Generetionのkawajanzのブログです。 発売中の作品に『世界史B ALL下ネタゴロ合わせ年表』と『Fate/for the permanent peace (成人向け版)』があります。

夜明けな

エステルさんと温泉旅行(仮)

ご無沙汰してます。忙しすぎて、SS書いてる暇があまりありません。「二人を繋ぐモノ」の後編は、今月中というの辛いかも知れません。ちょっと、思いつかないもので……。イギリス旅行って、自分が行ってないのに書くのは難しいんですね(苦笑)

っていうわけでして、タクト様からいただいたエステルさんの温泉旅行モノのほうが順調に書けてます。サイトの妄想コーナーにも書いた、「月と地球のその先に」に繋がるような短編になりそうな予感がします。旅館ものはほのぼのギャグ気味な恋愛を書いて、月先でシリアス恋愛で締める感じがいいかなと思ってます。実は、ちょいとプロットだけは完成してしまったんですよ。そんなわけでこうご期待です。

そして例の、夜明けな旅行モノの出だしです。密かに公開します。

「エステルさんと温泉旅行」
※題は適当につけました。後に変更します。そして、見直し等一切していません。ご了承ください。

もう俺の中ですっかり恒例となった日曜礼拝も、その後の地球人を対象とした見学会も、一連の仕事はやり終えた。
「達哉、今日もすごい人でしたね。大変だったでしょう?」
 美しい司祭服を身に纏った薄桃色の髪にラベンダー色の瞳の女性。満弦ヶ崎礼拝堂司祭であり、俺の恋人エステル・フリージアその人が後ろから声をかけてきた。
「いやいや、見学会はそれほど多くはなかったですよ。それよりも、最近は熱心な地球人の信者も増えましたからね。エステルの方が大変だったと思います」
「そうですね。誰かさんの所為で礼拝に来る人が増えて、日曜礼拝の説法が一回分多くなったくらいですからね」
 最近は、見学会の申し込み者が減少傾向にあるのに対し、日曜礼拝への参加者の数が劇的に増加していた。ある日曜日は礼拝堂に収まりきれないほどの信者が集まってしまい、立つ人どころか、庭の外までもが人で埋まってしまい、窓やドアを全面開放した説法が行われたほどだ。
 その知らせが、月の民生局にも外務局にも伝わり、地球という最果ての礼拝堂にもかかわらず月でも珍しい説法回数の増加が決められたのである。
「あれ?説法を一回増やすことを認められたときに大騒ぎして、司祭服で家まで来ちゃったのはだれだっけ?」
「それは、仕方がないことです。何度も言いましたが、わたしたち司祭にとって説法の回数が一回増えるというのはすごいことなんです。それも地球の教会でだなんて、快挙どころの騒ぎじゃないんです」
 身振り手振りまで付けて熱弁するエステル。その姿は実に微笑ましく思わず笑みがこぼれてしまう。
「何笑ってるんですか?」
 頬を膨らませるエステル。本人は怒ってるつもりなのだろうが、可愛くて仕方がない。
「エステルもすっかり地球に慣れたなぁと思って」
 エステルが地球人を嫌っていた頃ならば、決してこのような心の通った反応は返してくれなかった。本当にエステルのことをあきらめなくて良かったと心底思っている。今のエステルの笑顔は何よりも美しく、そして地球人である俺がエステルの一番側でその笑顔を見ていられるのだから。
「地球に慣れただなんて、そんなことはないです。町の外に出たことはありませんし、月人居住区を出ることもほとんどありませんから」
 憂いを帯びた表情でエステルはそう言った。かつてのエステルであれば、居住区の外に自発的に出ることすら絶対になかった。それが今となっては、商店街では顔なじみの店もできて、月に何度か家に遊びに来るようにもなった。そこまで頻繁に月人居住区の外には出ないエステルだが、もう平気でふらりと家に一人で遊びに来るほどになっていた。
「だけど、町の外に出てみたい気持ちもありますよね?」
「そうですね。いつか一度くらいは町の外に出てみたいです」
 礼拝堂の司祭は、礼拝堂に常駐していなければならず、緊急時でもない限り礼拝堂を長期にわたって離れることはできないのである。それを承知しているため、エステルの言葉は非常に消極的だった。
「一度と言わず、何度でも街の外に出かけましょう。早速ですが来週にでも」
「えっ?」
 エステルが驚きの表情でこちらを見た。
「来週、旅行に行きませんか?」
 エステルの視線が急に冷ややかになる。エステルは地球人への偏見がなくなった今でも、礼節をわきまえていない相手に対しては容赦がない。まるでフィーナのように、怒るときの威厳は凄まじいものがある。そんなエステルのオーラを一心に浴びながらも、俺はエステルから視線を逸らさなかった。
「私が休みをとれないことは達哉が一番よく知っているでしょう。それでも、貴方は私と旅行に行くというのですか?」
「もちろんです。だからこその提案なんです」
「はい?」
 先ほどとはうって変わって、頭の上に無数の疑問符を浮かべたように呆けた顔になるエステル。構わず俺は話を続けた。
「これを見れば分かります。モーリッツさんからのメールです」
 エステルに携帯を見せた。最近は、地球と月の間でも無料でインターネットが繋がるようになり、つまり地球と月の間で自由にメール交換ができるようになったのである。
 モーリッツさんのメールにはこうあった。

《達哉様

 先日、民生局の局員から満弦ヶ崎礼拝堂の説法回数が増えるとの噂を聞きましたが、どうやら本当のようですね。エステルが定期的に送ってくれる手紙の中に嬉しそうな文面がありました。ただ、そんな手紙も大半の内容が達哉様のことで占められていたことには笑ってしまいました。

 さて、来月第三週の水曜日から翌週の木曜日までのおよそ一週間、地球に滞在できることになりました。その内三日は仕事が入ってしまっているので埋まっているのですが、木曜日から日曜日にかけての四日間は暇をいただいています。その間にエステルを旅行にでも連れていってください。達哉様なら十分承知のことだとは思いますが、人に迷惑がかかることに対しては頑固でわからず屋なエステルですので、エステルに私が地球に来ることは宿を予約するまでは絶対に明かさないでください。教会の管理はその間、私が責任を持っていたしますので、安心して旅行を楽しんでください。

モーリッツ》

「いつからモーリッツ様とメールなんてしてるのですか?」
 いかにも不機嫌そうな顔をするエステル。俺は慌てて、次の作戦にうってでる。
「えっと、そしてこれが俺の家族からの旅行への招待状」
「話を逸らしましたね。まぁ、いいでしょう。モーリッツ様との件は後でゆっくり伺います」
 エステルの発言に冷や汗をかきながらも、俺は姉さんと麻衣から受け取った可愛らしい封筒をエステルに手渡した。
《エステルさんへ
 
 来週の木曜日から土曜日まで二泊三日の温泉旅行に行きませんか。私は達哉くんと二人で行ってほしいのだけど、麻衣ちゃんがみんなで行きたいとうるさいのでみんなで行きましょう!
 
 byさやか

 お義姉さんと旅行に行きたいです!

 by麻衣》
「用意周到ですね……。はぁ、まんまとモーリッツ様と達哉の罠に嵌められてしまいました」
「何言ってるんですか。罠なんかではありませんよ。エステルさんには拒否権がありますから」
「拒否権なんてないも同然です」
 ギロリとエステルに睨まれ、石像にされたように身動きがとれなかった。
「じゃあ、俺がみんなに断りの一言を……」
「行きます。モーリッツ様や貴方に言われなくたって、今の私だったら行くに決まっているでしょう」
 いやはや、彼女は強く逞しく育ってますよ、モーリッツさん……。
「それで、話はそれだけですか?」
「……実はまだあるんだ。エステルさん、お願いだからこのメールを見て倒れないでください」
 再度携帯をエステルに手渡した。
《達哉へ
 さやかから話は聞きました。どうやら私が達哉のお家に泊まろうとしていた日程と、皆が旅行に行く日程が重なってしまったみたい。そこで、さやかとカレンに無理言って私とミアも旅館に泊まれるように手配してもらってしまいました。達哉が断ったりでもしたら、地球と戦争を起こすから覚悟してね。
 それと、私たちの警護と緊急の仕事への対応をするためにカレンも旅館に来てもらうことになりました。人数が多くなってしまってごめんなさい。その代わり、宿は貸し切りにしたので楽しみましょう。
 地球の温泉は初めて行くので楽しみです。エステルさんとも仲良くなれたらいいな。では、当日を楽しみにしています。
フィーナ》
「フィーナ様が旅行に……」
「エステルさん、エステル!!」
 その場にバタと倒れるエステル。ああ、だからあれほど言ったのに……。

ついに……

ついにオーガストのSSを始めました!!
オーガストでは、個人的に夜明けなが一番好きですね。実際、はにはにもFAもかなり好きなのですが…。
それでもって、夜明けなの中では麻衣が最も好きなキャラです。なんていうか、安玖深音(後藤麻衣)さんの声がぴったり合ってて、素直に可愛いです。愛しいですね。というわけで、麻衣にスポットを当てたSSを書き始めてしまいました。
実際、オーガストはどんどんSSを書きたくさせてくれる作品だと思います。本当にいいキャラが勢揃いです。

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