※この話はCG無しです

夜8時半を回ったところで一馬の家の玄関チャイムが鳴り響いた
風呂に入ってからオナニーに励もうとしていた一馬は出鼻をくじかれ不満気に玄関へ向かった

鉄扉の前で不機嫌な声色を隠さず相手の名を尋ねる
帰ってきた声は一馬の予想外の人物のそれだった

「私だ一馬」
「え!広美!?」

玄関を開くとそこに居たのはまさに宮野広美だった
広美は玄関扉が開いたと同時に一馬を押しのけるように部屋に入ってきた

「な、何で、優子と一緒に帰ったはずじゃ・・・」
「鳴瀬川はちゃんと家の近くまで見送ってきた。それとも何だ?私が戻ってきたら都合が悪いのか?」

「いやそういう訳じゃないんだけど、驚いたから」
「フン、お前は鳴瀬川にはずいぶん優しいようだなぁ」

広美は靴を脱いで廊下に上がりこむと一馬を問い詰めるように壁際にせまってきた

「い、いや、だってほら、恋人だし・・・」
「じゃー私は何だ?私とはあんなにイチャイチャした事なかったよな?」

「そんな事ないって、ほら夜の学校とかで・・・」
「アレはお前が無理矢理やらせたんだろーが!全然違う!そーじゃない!ちゃんとしたデートみたいなやつ!」

「そんな事言ったってなぁ・・・」
「大体、私はお前の家に上がるのも今回が初めてだったのに鳴瀬川は何回も来た事があるようだったじゃないか!えぇ?」

「まぁまぁ落ち着いてくれよ、確かに優子は何回か来てるけど俺は優子の家行った事ないからさ!俺が初めて行った女の家は広美の家だし似たようなもんじゃないか」
「全然フォローになっていない!第一お前が私の部屋に来たのはアレが最初で最後だろーが!」

「お、俺だって行きたかったけど簡単に行ける場所でもないしさ・・・」
「えぇいうるさい!言い訳ばかりしやがって!私がどんな思いで今日貴様に声をかけたと思って・・・」

広美が悲しそうな表情を見せたところで一馬は広美の手を取ってそのまま身体を反転させ、広美の背を優しく壁に押し付けた

「そんな顔するなよ、折角の美人が台無しだぜ」
「誰のせいだ!誰の!そもそもお前は・・・」

何かを言いかけた広美の唇を一馬の唇がそっとふさぐ
広美は言葉をふさがれた不満に眉を寄せたが、一馬がより深いキスを求めてきたのに観念して目を閉じそのキスを受け入れた

広美にしてみれば一馬との関係は我慢の連続だった
男女の関係を結んだとは言え歳の差や立場の関係からまともに声をかける事もできず、一馬から声をかけてくれる事もそうそう無い

その一方で一馬には恋人の鳴瀬川がいて、その鳴瀬川は自分にできない事を当然のようにやっている
一馬に声をかけ楽しそうに会話したり、一馬と手をつないで一緒に肩を並べて帰ったり・・・今日に限っては夕食の買い物を仲良くやっている有様

広美にしてみればその事全てが許せなかった
一馬は自分の男なのだ
たとえ鳴瀬川が恋人だろうと、一馬と自分は愛し合っているのだから

しかし広美がどんなに一馬を愛し求めたところで一馬は広美一人だけを愛してはくれないのだ
その事が分かっていても広美は一馬から離れる事ができない
広美にとって一馬は自分を女にしてくれた特別な男なのだ

一馬と別れて他の男を見つければいいなんて事は良く分かっている
しかしそれが出来れば苦労はしない
三十路で開花した広美の愛は純粋であるがゆえに視野が狭いのだ
広美が愛せるのは一馬以外にいないのである

広美と一馬の深いキスは続いている
身体を密着させ目を閉じたまま舌をからめあい、甘い吐息をこぼす広美

一馬との関係は我慢の連続だが、こうして愛しい相手からの濃厚なキスを受け入れてしまうとその全てがどうでも良い事のように思えてしまう
壁に押し付けられ逃げ場の無い状況で唇を強引に奪われるのも悪くない

広美が感じているのはこの瞬間、一馬は自分の男だという感覚
同時に、恋人の鳴瀬川がいながらも自分をこんなに愛してくれているのだという優越感
広美は無意識の内に危険な恋愛の味に酔いしれていた

広美が吐息をこぼして唇を重ねたまま首を伸ばしたその時、不意に玄関の扉が開いた
思わず一馬と広美が唇を離して目を向けるとそこに居たのは鳴瀬川優子であった

突然の出来事に一馬も広美も互いの身体を密着させたまま目を点にして言葉を失う
優子は今にも泣きそうな顔で唇を固く結び二人を睨みつけていた

ヤバイ・・・
一馬の全身から冷たい汗がドバっと溢れる
優子は一馬が広美と特別な関係である事など知らなかったハズである

それが一馬と広美の濃厚なキスシーンに出くわしたのだ
しかも一馬が広美を求めるように壁に押し付けて唇をむさぼっていた場面である
言い訳する事など不可能であった

「・・・一馬君に会いたくて戻ってきたら先生がこの部屋に入っていくの見えて・・・それで玄関の扉開いてたから入ってみたら・・・ど、どういう事なの!?」
「ど、どうって・・・その・・・」

一馬は頭が真っ白になってまともな言葉が出てこない
一方の広美は落ち着きを取り戻し、いつもの口調で優子に語りかける

「どういう事か分からないのか鳴瀬川、つまりこういう事だ」

広美は置物のように身体を固めている一馬の首に腕をからめると視線を優子から一馬へと移し、目を閉じて唇を重ねた
その様子に今度は優子が言葉を失って口をパクパク動かす

もはや一馬は完全に思考を失っているのか広美にされるがまま唇を重ね続けている
広美は優子に見せ付けるように長いキスをした後、唇を離して優子に余裕をもった視線を送った

「フフ、こういう事だ。残念だったなぁ鳴瀬川、お前が愛してた一馬はお前一人の男じゃなかったって訳さ」

最初から一馬を奪う気でいた広美はコレを好機とばかりに優子を追い詰める
優子にとって一馬は特別な男なのだ

一目惚れした初恋の男であり、純潔を捧げて将来の約束までした婚約者
いわば約束の上では半分夫のような存在なのである
その男が自分以外の、それも年上の女教師と関係していたとは・・・

優子はあまりのショックに言葉が出てこない
一方の一馬は半分魂が抜けたように顔面蒼白のマネキンと化している

こんな男とは違って、女達は戦いのスイッチが入ると強い
広美が強いのは今更説明するまでもないが、優子の芯の強さも相当なモノだ
普段は大人しい優子だが、初恋の相手に自分から声をかけた勇気や行動力は広美に勝るとも劣らない

優子は玄関のドアに向き直り鍵をかけると、静かに靴を脱いで二人に向き直った
そのまままっすぐ二人を見つめ、つかつかと歩み寄る

静かだが威厳ある優子の姿に広美も思わず金縛りにあったように動く事ができない
広美は優子を見つめたまま無意識の内に一馬の首を抱き寄せていた
その様子は「この男は私のだ」と主張しているようにも見える

優子は一馬を挟んで広美と向かい合った
優子は一馬の背からキっと広美を睨んで手を振り上げた
広美は覚悟を決めているのか優子を見つめたまま視線を動かさない

頬の肉をひっぱたく乾いた音が響いた後、一馬がその場に崩れ落ちた
優子がひっぱたいたのは広美ではなく一馬だった

「いつまで先生とくっついてんの!離れなさいよ!」
「お、おう!」

優子のビンタで魂が戻った一馬は頷いて広美から離れようとしたが、広美は一馬の首にひっついて離れない

「お、おい広美、ヤバイって、離れないと」
「うるさい、お前は黙ってろ」
「そ、そういう訳にもいかんって、広美頼むから・・・」

「ひ、広美・・・ですって!?先生を名前で呼ぶなんて・・・!」
「あ、いやこれはその・・・」
「もういい!一馬君は黙ってて!」

意識を取り戻しても女同士の戦いにおいては役立たずの一馬である
優子と広美は一馬を挟んで互いの瞳を覗き込むようににらみ合った
その迫力といったら視線で相手を殺すと言わんばかりの凄みがある

「先生・・・この際だから改めて言いますけど、一馬君と付き合ってるのは私ですから」
「知っている。だが私とて一馬と愛し合っている」

「別れて下さい」
「断る」

「別れて」
「イヤだ」

「別れろ」
「無理」

「別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ」
「そっちが別れろそっちが別れろそっちが別れろそっちが別れろ」

憎しみと嫉妬に支配され理性が欠けた状態では子供の口喧嘩と変わらない
張り詰めた空気の中、先に動いたのは優子だった

優子は一馬の背に抱きつくようにして一馬の腰に腕を回し、広美から一馬を引き剥がそうとする
しかし一馬の首にしっかり抱きついている広美が一馬を離す訳もない

「ホラいい加減離れなさいよ!」
「優子痛い痛い!首が抜ける!首が!」

「やめんか鳴瀬川!一馬が痛がっているだろがー!」
「広美もだよ!だから首だって!首を引っ張るなって!」」

一馬を使った綱引き合戦がしばし続いた後、二人は一馬に抱きついたまま乱れた息を整えた
二人が落ち着いたのをチャンスと見て一馬が仲裁に入る

「まあまあ二人とも、落ち着いて」
「一馬君は黙ってて!」
「そうだ!誰のせいだ!誰の!」

一馬を引っ込める時は息が合う二人である
一馬が口を閉ざすと左右から二人が憎しみの視線をぶつけ合う
一馬は再び口を開いた

「二人とも愛してるよー」
「ちょっと黙ってて」
「元はと言えば貴様のせいだからな」

再び口を閉ざす一馬

「そうよね、先生の言う通りだわ、私と先生が言いあっても仕方ないじゃない。今ココでどっちが本当の恋人なのか一馬君に選んでもらいましょう」
「いいのか?一馬が私を選んだらお前は一馬を諦めるんだな?」

広美の言葉に優子は一瞬言葉を失った
負けるはずがない
将来を誓い合った相手である一馬が選ぶのは自分だという確信はある
しかし万が一、一馬が広美を選んだら・・・

そんな優子の動揺を見逃さないのは広美である

「どうした?お前が言ったんだぞ?一馬が私を選んだら別れるとな」

優子は言葉を失ったまま返事ができない
万が一選ばれなかったら・・・恐ろしい展開が頭の中をかけめぐる
生真面目な優子は広美の言葉に動揺し、その罠に落ちたのだ

一馬に捨てられたら自分はどうなるのか
潔く別れるなんてできない
できる訳がない

優子にとって一馬は自分の全てを捧げると決めた相手、いわば人生の全てなのだ
若い優子にとってこれからの人生の長さを考える余裕なんてない
一馬に捨てられたらこの先の人生全てが無いも同然である

「せ、先生は覚悟できているんでしょうね?一馬君に選ばれなかったら潔く別れるって・・・」
「もちろんだ」

あっさりと頷いた広美に優子は驚き、更に深い罠に落ちていく
広美は生真面目であっても大人の女である
真顔で嘘をつくのも慣れたものだ

元々一馬に恋人がいながら付き合っていたのだ
今更別れる気なんてサラサラない

広美にとっても一馬はやっとめぐり合った相手なのだ
この相手を捨てる位ならこの先の人生に光はない

優子と広美、どちらも処女を失って日が浅いだけに考え方が一途である
恋に夢中になっている時は他の相手なんて考えられない
二人にとって一馬以外の男は居ないも同然だった
自分の純潔を捧げた相手、その男が全てなのだ
心も身体も一馬だけを求めている

その相手に捨てられる事には耐えられない
ましてや他の女に奪われようものならなおさらだった

優子は悩みに悩んだ末覚悟を決めた
イザとなった時腹をくくった人間は強い

「分かりました、先生恨みっこなしですからね?」
「あ、あぁ分かっている」

優子の気迫に広美は一瞬たじろいだが、スグに平静を取り戻して返事をした
しかし広美は心の中で舌打ちをせざるを得なかった

一馬が鳴瀬川を選ぶのは目に見えている
一馬は鳴瀬川に義理を通すため広美に別れ話をもちかけた事があるのだ
そんな男がこの状況で自分を選ぶ事はない・・・

しかし広美はそんな状況にあっても慌てるどころか余裕すら持っていた

「一馬君、ここでハッキリ選んで、私か先生、どっちを愛しているか」
「言ってやれ一馬」
「あ、あぁ、うん・・・」

一馬は二人の視線から逃れるように天井を仰いだ
しかし二人はじっと一馬を目に置いたままその視線を崩さない

広美は自分が選ばれなくても絶望しないと腹を決めている
たとえココで一馬が鳴瀬川を選んだとしても、二人の関係に亀裂が入ったのは確実だ

鳴瀬川の一馬に対する恋愛感情は本物だ
しかしその愛情が純粋で深ければ深いほど、裏切りを知った時のダメージはでかい

さっきまで一馬に捨てられるのではないかと脅え悩んでいたのがその証拠だ
一途で無垢な愛情程、内側から壊れやすいものはない

一馬に対する不信感、それを植え付けられてしまった鳴瀬川はもう今まで通り一馬を愛する事なんてできる訳がない
いずれ二人の関係は傾くに決まっている

そうなれば一馬が自分の元に転がり込むのは目に見えている
広美の余裕、それは優子との人生経験の差である

たとえ今この場で負けたとしても、最終的にこの男をモノにするのは自分だという確信があったのだ
もちろん、この場で一馬が自分を選んでくれたらそれが何より嬉しいのは言うまでもない

「さぁ一馬君、早く言って」
「悩んでないで言ってしまえ一馬」
「うん、まー・・・俺さ、ずっと前から決めてたんだけどさ」

一馬の言い方に二人の胸がドキっと高鳴る
一馬の反応は二人が予想していた答え方と違っている
この状況にありながら妙に落ち着いているのだ

「ど、どっちなの?」
「は、早く言え」
「あぁ、この際だからハッキリ言うぜ。俺は・・・」



This story is to be continued

母さんはセックスを断れないCG担当 黒木 一朗 (敬称略)
HPアドレス http://1st.geocities.jp/kuroki_kazuaki/