November 17, 2009

『射精公衆便女』・・・AV2


F県M郡の炭鉱労働者の村に性欲処理用に女を拘束して便器化している『射精公衆便女』が存在した!!

F県M郡の炭鉱労働者の村に性欲処理用に女を拘束して便器化している『射精公衆便女』が存在した!!

(画像をクリックするとDMM.com_adultの当該ページへ移動します)

<ネタバレあり>

宣伝文がそのままタイトル,というのはままあることですが、日本語が何となく怪しく、いやでも興味をそそられます。パケ写真も挑発的で役目を十分果たしているでしょう。「パケ写真詐欺」も言われるところですが,ここまでパンチを効かせばカリカチュアと呼んでもよく、評価の対象だと思います。

ストーリーは「『食人族』展開」もしくは「『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』展開」で動きだします。
冒頭,ヒロインである女性アシスタント・ディレクター(AD)役を中心にしたプロローグがありますが,一種の女優紹介です。さりげなく,リアリティのある,うまい演出で,この監督さんは少し『腕』があるんじゃないかと、好感の持てるスタートでした。
女優さんは,これはもう視聴者それぞれの好みというしかないわけですが,出羽健は高ポイントです。単体女優を張れる派手な魅力には今少しでしょうけれど,ちゃんと演技をしております。こうしたドラマ性のあるAVなら必須の要素でしょう。名前がクレジットされていないのが残念。他作品にも出ていると思いますが,注目したいところです。

さて,ストーリーの続き・・・
ある独立プロのテレビ取材班が、謎の『射精公衆便女』を詳らかにするため、くだんの地に潜入取材を試みるが、住民や労働者の口が堅くなかなか真相にたどり着かない。ようやく元締めのような人間とコンタクトがとれ,面会することに成功する。取材を申し込むが,こわもてのこの元締めは凄んだりトボケたりして,OKを出さず,なぜか女ADへ意味ありげな視線を向けている。ならば取材を許可する条件は何かと尋ねる取材チーフ(監督)に、元締めはちょっと来いと彼のみ部屋の奥へ引きこみ,なにやら相談する。すぐに二人は意気投合。取材がOKとなる。

言うまでもなく,取材続行の条件としてチームの一員である女ADを「便器女」として差し出せと要求されるわけです。バレバレの展開であっても,とくにケチを付ける必要もない部分ではあると思うのですが,チーフの『悪役への寝返り』のスピードが速すぎて,ちょっと不満かなというのはありますね。この段階ではチーフは「便女」なるものの実態を知っていなかったので,安易に引き受けてしまったということでしょうが,それならば,のちに実態を目撃した時点で,もう少し後悔や苦悩をしてほしかったなと思います。ここが弱いと元締めの『凶悪さ』や女ADの『正義感』がぼやけてしまう気もするのです。

・・・ともかく本格的な取材が開始されます。
取材班が連れて行かれたのは『射精公衆便女』の生現場でした。
ここから本AVの影の主役である木製拘束ラックたちの大活躍となります。なかなか細部まで凝った造形になっており,質感も「使い込まれている風/あまたの女たちの脂汗を吸ってきたんだよ風」のリアリティが香ってきます。美術担当者はきっと才能があるか,もしくは,やる気のある人間だったのでしょう。最高ポイントです。

『射精公衆便女』を目の当たりにした取材チームの驚愕は激しかったわけですが,ここら辺りから演出の『腰折れ感』『息切れ感』を指摘せざるを得なくなってきます。前述したように,チーフの微妙な立場が描かれていないので,ストーリーの整合性が今ひとつです。また、せっかくなので女ADの正義感をもっと盛り上げてほしかった。
例えば・・・
女AD「これは取材どころじゃありませんよ。すぐに警察へ通報しましょうよ,チーフ!」
チーフ「警察? 駄目だ,もっと取材をしてからだ。でないと誰も信じてくれないだろうし」
一応説得される女ADだが,やはり納得できず隠れて携帯で110番通報しようとする。しかし山奥なので圏外で断念。取材車で山を下りようとするがエンジンは工作されており始動しない・・・
この程度のエピソードなら短く挿入できるのではないでしょうか。この女優さんの演技力なら問題なかったでしょう。
もっとも余りやりすぎるとAVではなくなってしまうわけですが・・・。

さて,ようやくAVとしての最大の見せ場が巡ってきます。つまりカラミなわけですが,ここで最大のポイントであったはずのあの木製拘束ラックたちが、大きく立ちはだかってしまうのです。なにしろラックに固定された女優はほとんど身動きがとれず,従って男優の動きも一定方向にのみ小さく反復するしかないのです。ひとつの体位を延々連続するというAVにとっては最悪の展開を迎えてしまいました。ラックによってはバストへの愛撫もままなりません。通常のAVファンならここでエジェクトでしょう。
しかしこれはこのカテゴリーのAV(人間ナントカ物)の構造的な問題なので、痛し痒しの部分でもあります。シリーズ化するなら新しい方法論を模索・開発していくしかありません。

とりあえず,カラミで見せるのでないなら,ストーリーや演出で引っ張っていくしかありません。
元締めは驚愕している取材チームに「調教のほうも見てみる?」と誘います。新たな便女候補の女子大生が入荷したので,今からその調教を始めるのだと言うのです。
どこかで見たことのある調教師も登場します。個性派なので演技が『あちら』とほとんど同じですが,減点とまではしません。もし減点を指摘するなら,このエピソードが克明すぎたという点でしょうか。クライマックスであるはずの女ADの調教場面と完全にかぶってしまいました。女ADを強制的に調教に参加させる演出もヒロインの『無瑕疵性』を薄めてしまって,結果,クライマックスのボルテージを萎えさせました。『捜査官タイプのヒロイン』はやはり鼻につくくらい正義感を強調しておかないと、崩される過程のカタルシスが弱いと思うのです。

とうとう女ADが秘密の契約通り、元締めたちに引き渡されてしまいます。ここのシーンの演技は女優さんの表情がなかなか良く撮れていると思います。素の演技は本当に自然にできる女優なのです。ただしカラミは,経験が浅いのか,苦手なのか,上述した演出力の減点のせいなのか,もうひとつの出来です。表情も乏しく,動きも平凡です。キャパシティは十分なので,その気になれば化けていくとは思いますが,果たしてAV女優をどれだけ続けてくれるか,むずかしいところでしょう。

総合評価は諸々の項目を含め,期待値をこめて5段階の3.5としておきましょうか。
この手のカテゴリは稀少ですから,かなりの分量の文章を書いてしまいました。批判よりも好印象を強調したつもりです。シリーズの更なる深化を望むばかりです。


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